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CAEと品質工学寄稿 芝野 広志 氏  高木 俊雄 氏  平野 雅康 氏

応用編:CAEと品質工学の融合とは

2005/08/05

1. CAEと品質工学

 CAEは、広い範囲に適用できる戦略的な技術である。地震や天気の予測から技術開発までその適用範囲は広い。米国では技術開発段階における実験・評価にはCAEを用いて行われるのが普通である、と聞いている。その理由は、

  1. 実物では測れない、もしくは見えないモノが、測れて見えるようにできる。
  2. 実物試作よりモデル・理論式作成の方が簡単迅速で安価である。

などの利点があるからと考えられる。要するに開発生産性の高さに着目した結果で、最近は日本でもCAEを用いた開発が盛んになってきた。

  品質工学はCAEと同じように戦略的である。実物に対してもCAEに対しても、さらにはあらゆる技術や情報に対しても適用できる考え方である。品質工学の特徴は、

SN比(ノイズの影響の大きさ 安定性のものさし)
直交表(交互作用の検査)
損失関数(モノ作りシステムの高生産性化)

であり、このうちCAEと直接関係あるのはSN比直交表である。よって、これより、CAEとSN比および直交表との融合について述べる。




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