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詳細FLAC/FLAC3D:2次元/3次元有限差分法解析プログラム

バージョン情報


2次元有限差分法解析システム FLAC V.6.0

FLAC V.6.0では、より実現象に則した解析が可能となる要素の自動再分割:オートリメッシュ機能の追加など、大幅な機能強化が施されています。

要素の自動再分割機能追加

要素の自動再分割機能で、シミュレーションの途中で大変形を起こして壊れた初期メッシュを新たな整形されたメッシュに再分割し、そのメッシュ内部の情報を新しいメッシュへ変換することが可能となりました。
この機能により、大変形モードで計算時、計算格子が大変形を起こし、正常な解を得られなくなってbad geometryエラーで計算が終了するような場合に要素の自動再分割(オートリメッシュ)して計算を継続させることが可能となります。

ヒステリティック ダンピングにおける、せん断応力-せん断ひずみグラフ出力例

計算速度の向上

使用するコンパイラを変更したことにより、FLAC Version 6.0では倍精度コードの計算速度が大幅に向上しました。(単精度コードの計算速度には寄与しません)
基本的なモデル(計算サイクル中にFISH機能の使用を含まないモデル)での計算速度増加率は、約35%です。計算サイクル中にFISH機能の使用を含むモデルの場合は、さらに速度が向上します。計算速度は、モデリング方法に依存します。この理由から、FLAC Version 6.0では倍精度コードのみ提供されます。

コマンド追加、およびコマンドの機能改良

  • 一つコマンドラインに、最高200文字(前のバージョンでは80文字の制限)を含むことができるようになりました。
  • ゾーンに基づく変数の等高線図は、「SET extrap gp」コマンドにより節点に外挿することが可能となりました。外挿には、線形外挿計算か、最小二乗法が適用可能です。
  • 差分格子の形状定義のために新たな「GENERATE」コマンドが追加されました。異なる形状に沿った格子節点の位置決めを容易にする、「bilinear」、「column」、「line」、「row」のキーワードが使用できます。これらは主に仮想格子をFLACの計算格子に変換する為に使用します。
  • ジオメトリエラーが発生したときに要素の自動再分割機能を利用する為のコマンド「SET rez_func」が追加されました。

仮想格子生成モード

FLAC Version 6.0には、モデル作成をより簡単に、より速く、非常に柔軟にする為の格子生成ツールが搭載されました。格子生成の為に新たな「仮想格子」モードが提供されています。
このモードでは、コマンドは格子が完全に作成されるまで、実行されません。仮想格子モードでは、無限のアンドゥ/リドゥが可能です。これにより、作成した格子を修正する手間が大幅に軽減されます。
その上、仮想格子は生成済みの格子とは別なモデルとして保存されます。この機能により、ユーザーは、仮想格子をモデル修正や新たなモデルの一部として使うというようなことが出来るようになります。

Cap-yield Soil (Cysoil)モデル

新しいCap-yield Soil材料モデルは、土のひずみ硬化/軟化特性を考慮したモデルであり、Mohr-Coulombの摩擦破壊則(粘着力0)および非線形体積キャップの特性を考慮します。
様々な硬化則を用いることによって、異なる土の特性を表現することができます。このモデルで、土の等方圧縮試験で示される体積変化特性をべき乗数のキャップ硬化則、3軸排水圧縮試験で示される応力―ひずみのハイパーモビリティを摩擦硬化則、単調せん断試験で発生する残留体積ひずみを圧縮/膨張則により表現します。CapsoilモデルはFLAC 6.0の内部構成則として組み込まれています。

FISH言語の新機能

FLAC 6.0の倍精度モジュールでは、「OPT」コマンドが使用可能です。その最適化機能の使用によりFISH構成則の実行速度は大幅に向上します。
新たに提供されたFISHファイル「ORDED.FIS」は、1要素モデルを用い実験値と比較するための異なるせん断ひずみレベルにおける剛性低下率と減衰比の計算に利用できます。

ダイナミックオプションのマニュアル追加

以前、Optional Featuresのマニュアルに含まれていたダイナミックオプション機能の章は、大幅に拡張され、分冊されました。動的解析と、特に地震による液状化解析の参考となるセクションが新たに追加されています。
検証例と例題はダイナミックオプションのマニュアルにも追加されています。

マニュアル構成の変更

以前、Optional Featuresのマニュアルに含まれていたサーマルオプションとクリープオプション機能の章は、分冊されました。UDMオプションの章は、Theory and Backgroundのマニュアルに記載されています。

マニュアルHTMLファイル化

Command Reference、FISH in FLAC、Example Applicationsのマニュアルは全て参照が容易なようにHTMLヘルプファイルで提供されます。これらはGIICのヘルプメニューからアクセス可能です。


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