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特長FLAC/FLAC3D:2次元/3次元有限差分法解析プログラム

機能と特長

FLAC/FLAC3Dは、地盤、岩盤、構造物を対象とした高機能な2次元/3次元地盤工学解析プログラムです。

高い汎用性

FLAC/FLAC3Dは地盤工学、土木工学、資源工学などの分野において数値解析、試験シミュレーション解析および設計への適用などが可能である連続体解析コードです。その解析機能は特別な分野や問題に制限されていない為、非常に広範囲な分野に適用が可能であり、高い汎用性を有しています。
FLAC/FLAC3Dは連続体解析ツールとして開発されており、すべての地盤・岩盤工学問題に対応できます。

強力な解析機能

FLAC/FLAC3Dは陽的な有限差分法を用い、精度の良い且つ有効的な地盤・岩盤工学用の解析シミュレーションツールです。FLACは、汎用FEMコードで対応困難の複雑な問題、例えば施工段階の考慮が必要な問題、大変形・大歪み問題、非線形問題、安定性問題(大規模または全体規模の破壊・崩壊など)を取り扱うことが可能です。

陽解法と有限差分法(FDM)

 

FLAC/FLAC3Dで採用されている陽的な有限差分法は、地質学問題に対し実現象を評価またはシミュレートするための有効な手段を提供しています。 その方法は、物理的な不安定性、および荷重の経路依存性を表現することができ、ひずみ軟化や体積変化による崩壊のような高度な非線形構成則を有するモデルを取り扱えます。 また、任意形の四辺形要素が使用可能です。

FLAC/FLAC3Dでは、擬似静的問題に対しても陽的な動的支配方程式を用いています。 応力や変位などの計算は直接支配方程式からそれぞれの離散化点の位置にしたがって計算されます。 完全な動的な方程式の使用により、数値計算スキームの安定性(収束性)が保障され、物理的に不安定な問題にも適用できるようになります。
計算式は完全に陽的であり、すなわち式の右辺の項がすべて既知となります。 従って、FLAC/FLAC3Dの各グリッドは、同じタイムステップにおいては隣のグリッドと連立して計算されることがありません。 これが計算サイクルの基礎です。 これにより、非線形構成則を直接取り込むことが可能となります。 あるステップでの初期ひずみは、要素ごとに更新されたひずみを用います。 この手法を用いると、連立方程式を解く必要がないので、構成則は直接適用されることとなります。 他の有限要素法コードとは異なり、各ステップにおいて塑性特性の収束計算は行われないため解が発散することがなく、塑性流動、非線形材料および大ひずみ問題に対し、非常に強力で有効的なツールとなっています。

柔軟なカスタマイズに対応(FISH言語搭載)

ITASCA 社のソフトウェアには、内蔵プログラミング言語:FISHが装備されています。ユーザーが新しい変数や関数を定義できるこの機能により、計算途中でのコード内部の変数の出力や変数への代入さえもコントロールでき、特別な構成則、独自の材料特性の定義や、ユーザー関数の組み込み、境界条件のコントロール、荷重載荷コントロール、物性の変更、任意プロット関数の作成、パラメータスタディの自動化など、ユーザーによるカスタマイズに柔軟に対応できます。

   

高速なモデル作成を実現

FLACでは、完全なビジュアルユーザーインターフェイス、FLAC3Dでは、装備された基本形状作成機能、高速なモデル作成機能を用いたコマンドオペレーションとそれに対応したモデル表示ダイアログを使用した環境でモデル、データ作成を行います。それらは、解析モデル、データの作成に非常に効果を発揮します。解析スキーム、構成則、材料特性、モデル形状他の定義および作成は、内蔵機能の利用またはユーザー定義方法によって可能となります。これらの機能を組み合わせすることができる、ユーザーフレンドリーな操作環境は、より複雑な解析へのアプローチを可能にします。

豊富な利用実績

FLAC/FLAC3Dは、コンサルタント、大学、研究機関において、長年にわたって使用されてきた実績があります。FLACは、60カ国以上、3,000人を超えるユーザーにより、もっとも利用範囲の広い、地盤工学の数値解析ツールのひとつとして全世界で使用されています。

豊富な計算機能

  • 連続体の大歪み問題のシミュレーションが可能。また、インターフェイス要素による摩擦境界、すべり、および剥離などを生じる非連続面のモデリングを含むシミュレートが可能です。
  • 陽解法を用いることにより、物理的に不安定な問題について安定性のある結果が得られます。
  • 浸透流解析では、力学的計算と完全に連成した解析が可能です。(負の間隙水圧、不飽和、および自由水面計算を含む)
  • 境界条件や初期条件の設定が容易に可能です。
  • 取り扱い可能な材料モデルは以下の通りです。

    FLAC

    • 弾性
    • Mohr-Coulomb弾塑性
    • 異方性塑性(Ubiquitous Joint)
    • ひずみ軟化
    • 二重降伏(Double Yield)
    • 粘性モデル
     

    FLAC3D

    • 3種類の弾性モデル
    • 等方弾性、横異方弾性、直交異方弾性
    • Mohr-Coulomb弾塑性
    • Drucker-Prager弾塑性
    • 異方性塑性(Ubiquitous Joint)
    • ひずみ軟化/硬化
    • 双直線型ひずみ軟化/硬化異方性塑性
    • 二重降伏(Double Yield)
    • 修正Cam-Clay
    • ”ヌル”モデル

  • 有効応力解析においてテーブルを用いた地下水面の設定が可能です。
  • 岩盤または地盤中の構造物をモデル化する、トンネルライナー、シートパイル、ケーブル(非線形考慮可)、ロックボルト、ジオテキスタイルなどの構造要素の設定が可能です。
  • 物体間(連続体と構造要素間)のすべり、剥離を考慮できるインタフェース要素の設定が可能です。
  • ユーザーによるカスタマイズ(構成則の追加、新しい変数・コマンド定義)を可能とするプログラミング言語(FISH)を搭載しています。
  • 無限弾性境界の設定ができます。

基本充実したユーザーインタフェイス

  • バッチファイル操作とともに、完全なグラフィカルプログラム環境でのコマンドライン入力が可能です。
  • FLAC2Dでは、FLACコマンド(形状作成、物性入力、境界条件設定、要素定義他)はマウス操作により設定が可能です。
  • 使用頻度の高い、形状作成のためのグリッドジェネレータ装備。FLAC3Dには、交差領域(交差トンネルなど)を作成するための3次元格子自動ジェネレーターを搭載しています。
  • モデル作成および変更、パラメータスタディなどの各々のプロセスを管理するプロジェクト・ツリー機能があります。
  • PostScript、ビットマップ(BMP)、JPEG(JPG)、Paintbrush(PCX)、AutoCAD(DXF)および拡張メタファイル(EMF)のような多くの業界標準ファイルフォーマットに図化出力を行うことが可能。さらに図面は他のアプリケーションソフトにダイレクトにカットアンドペーストで貼り付けることが可能です。
  • 内蔵されているMOVIEおよび図面出力コマンドで、FLAC/FLAC3Dの出力図をアニメーションすることが可能です。
  • マルチメニューウィンドウ表示を使用することにより、モデリングモジュールから結果出力モジュールまでの各モジュールの間を迅速に切り替えることが可能です。
  • 検証問題と応用例題を含め、操作方法、背景、定式およびコマンドリファレン スを記載したマニュアルを完備しています。
  • FLAC実行中でも、出力した図面表示を自動更新が可能です。
  • 物性値の勾配および確率的分布の指定機能があります。
  • モデル及び各変数の高度な図化処理機能を搭載しています。