過去のバージョン情報
FLAC3D V.2.1の主なバージョンアップ項目:V.2.0 → V.2.1
構造要素のアップグレード
構造要素に以下の2種類のタイプが追加されました。
liner 要素:トンネル内空の吹き付けコンクリートなどの構造物と地盤の間における軸方向の圧縮・引張連成及びせん断摩擦連成を考慮することが可能となります。
geogrid要素:せん断連成や、ジオテキスタイルやジオグリッドなどのよう膜要素をモデル化することが可能となります。
Pile要素への機能追加。
Pile要素にグラウトの軟化、引張強度の低下および周囲拘束応力の影響を含むロックボルト補強の挙動を考慮する機能が追加されました。
構造要素の追加に関しては、FLAC3Dの新バージョンのマニュアルに、埋設管、方向変化の掘削、掘削・ライニング、ケーブル・ロックボルトの引抜試験、杭の軸および横方向荷重などの構造要素の応用例が追加記載されています。また、これらの構造要素の精度を検証する例題も追加されました。 |
新しい材料モデルの追加
体積変化による降伏をシミュレーションできる二重降伏則が考慮できます。
この降伏則では、砂質土または埋め戻し材をモデル化する場合の、圧力による体積の降伏が考慮できます。
また、Finn modelを簡略化した新しい液状化モデルが動的解析機能に追加されました。
Byrneによって1991年に定式化されたこのモデルは、標準の透水試験から直接得られるパラメータを使用します。
自由水面は、飽和流として計算されます。 新しい計算ロジックは、自由水面以上の過剰間隙水圧が0とし、気体の圧力が無視されます。 したがって、気体の圧力が無視できる材料に適用します。 流体の流動には、等方性と異方性の透水係数が考慮可能です。 流体ヌルモデルを指定することにより、不透水材質が定義できます。 領域ごとに異なる流体モデルおよび特性を用いることが可能です。 |
FLAC3D Version2.1 機能追加
- 自由水面計算の新しい計算ロジック
- 体積降伏を考慮した二重降伏則の追加
- 内蔵構成則と同速度で実行可能なユーザー定義構成則追加オプション(UDMオプション)
- Visual C++コンパイラーへの転換
- TCP/IP接続による他のITASCAコードとのリンク機能
- 出力図化フォーマットの追加(BMP,JPEG,DXF,PCX)
- 斜面安定解析等において安全率計算を自動実行するSOLVE FOSコマンドの追加
- 動的な間隙水圧の変化が考慮できるFinn Modelの改良
- Von Neumannおよび Landshoff粘性の組み込み
- 構造要素へのLiner要素とGeogrid要素の追加
- 構造要素における応力計算の機能が向上され、マニュアルに例題の追加
- ロックボルト補強の影響も評価できる、Pile要素の機能拡張
- 内部変数へのアクセスを支援するFISH機能の追加
- ユーザーズマニュアルへの新しい例題及び検証例題の追加
- クリープオプションへの3種類の新しい構成則の追加
- Burger粘弾性モデル
- Burger粘弾塑性モデル
- 指数型粘弾塑性モデル