衝撃問題とは?
動的・衝撃問題における3次元弾性体のFEM定式を簡略すると下記のようになります
支配方程式 | 平衡方程式 | |
変形方程式 | ||
構成方程式 | ||
境界条件式 | ||
離散運動方程式 | ここで、・は時間微分を表す |
ここで、現象の時間変化の様相に着目して構造の場の問題を区別すると、静的問題、準静的問題、動的問題、衝撃問題に分けられます。
上記の平衡条件式において、慣性項が無視されるのが静的問題、準静的問題であり、慣性項が考慮されるのが動的問題、衝撃問題です。
また、準静的問題では、上記の材料の構成式に時間項が含まれるところが静的問題と異なります。(クリープ現象など)
さらに、動的問題が現象を振動としてとらえるのに対し、衝撃問題は波動の伝播を考慮する必要があるような、短時間の応答を対象とするところが動的問題と異なります
。
問題の区分 |
LS-DYNAへの適用の可否 |
平衡条件式に慣性項が |
構成条件式に時間項が |
|
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静的問題 | 可能 | 含まれない | 含まれない | |
準静的問題 | 可能 | 含まれない | 含まれる | 定常クリープ現象など |
動的問題 | 可能 | 含まれる | 含まれない | 現象を振動としてとらえる |
衝撃問題 | 可能 | 含まれる | 含まれない | 波動の伝播を考慮するような短時間の応答が対象 |