バージョン情報
PFC2D/PFC3D V.3.0の主なバージョンアップ項目
【2次元/3次元粒状体挙動解析プログラム PFC2D/PFC3D】の新バージョンVersion3.0 2003年6月リリース!
ニューバージョンでは、熱伝導解析機能、新しい接触モデル、曲面などの壁要素の定義機能の追加など、様々な機能が追加されています。
General WALL
2次元では円弧状の壁を、3次元では円柱状、コーン状の曲面を定義することができるようになりました。このGeneral wallの機能は、円弧や円柱といった曲面のような幾何学的形状を定義できる、既存のWall機能を拡張するものです。
このGeneral wall機能により、曲面のような幾何学的な形状を作成する場合、今までのように複数の単純なWallを組み合わせてモデル化するよりも計算効率が向上します。General Wallは、粒状体の集合が入った機械内部の粒子と機械の一部との相互作用をモデリングするようなときにもっとも有効です。General Wallは、曲がったパイプを流れる粒子モデルなどをモデル化する場合に使用します。
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
新しい接触モデルの追加
より複雑な接触挙動をシミュレーションする為に、3つの新しい接触モデルがPFC2D、PFC3Dに追加されました。
simple viscoelastic model/simple ductile model/displacement-softening modelです。
これらモデルは、MODELコマンドによって使用できます。
Viscous Damping
既存のlocal dampingに加え、Viscous Dampingが使用可能になりました。両方のDampingを同時に使用することも可能です。local damping が各粒子に作用しているのに対して、viscous dampingは各々の接触点に作用します。local damping は各々の粒子の不釣合い力に比例して作用します。viscous dampingはそれぞれの接触点に法線方向と接線方向のダッシュポットを考慮したものです。これらダッシュポットは接触モデルと並行して作用します。
TCP/IP接続による他のイタスカ・コードへのリンク
同一のPC上、またはネットワーク接続された複数台のPC上で実行されているITASCAコード間で、高速にデータの受け渡しをすることが可能になりました。現在、PFC、FLAC、FLAC3Dおよび3DECでの連携が可能です。UDECにも次期バージョンでこの機能が追加される予定です。コード間のデータ受け渡しは、大きな配列データのやり取りでも1つのFISH関数を呼び出すだけで可能です。
ITASCAコードのこのようなリンクによって、同じ解析範囲内に個別要素と連続要素が混在するモデルの解析も可能となります。
新しい画像フォーマットの対応
![]() ![]() |
図化ファイル出力機能としてビットマップ(BMP)、JPEG(JPG)、Paintbrush(PCX)、および拡張されたメタファイル(EMF)でのフォーマットによる出力が可能となりました。BMPフォーマットは、何千もの粒子を出力する場合、標準のPostScriptフォーマットと比較しても非常に有効なファイル形式です。 |
C++プログラミングによるユーザー構成則の定義(UDM-Option)
UDMオプションを使用することにより、ユーザー独自の構成則をプログラミングすることができます。C++で記述したプログラムを、DLLファイルとしてコンパイルすることができ、いつでも必要なときにロードが可能となります。
Fish関数をC++コンパイル/リンクによる新しい実行モジュールの生成(UDM-Option)
UDM オプションを使用することにより、C++によってユーザーが記述したコードをコンパイルリンクすることができ、PFCコードの独自のバージョンを作成することが可能です。この機能はFISH言語と同等な機能を提供し、FISH言語を使用した場合に比べ実行速度を大幅に速くすることができます。
熱伝導解析機能(Thermal-Option)
![]() ![]() |
サーマルオプションを追加することにより、熱伝導、熱変形シミュレーションが考慮できるようになり、熱との連成解析が可能となります。連成解析では、熱による粒子の膨張を考慮することができます。 |
オプションマニュアル追加。
新しくオプションマニュアルが追加されました。それには、新しく追加されたオプションの説明および流体との連成シミュレーションの例題を含む例題データファイルやFISH機能の説明が記述されています。