FAQ
06_動的解析
初期剛性法/接線剛性法
初期剛性法(修正ニュートンラプソン法)と接線剛性法(ニュートンラプソン法)の特徴は以下の取りです。
○初期剛性法
・非線形解析において常に初期剛性で剛性マトリックスを作成する。
・剛性マトリックス、逆マトリックスの計算は始めの1回の為、計算時間の節約になる。
・初期剛性で収束計算させるため、収束速度は遅い。デフォルトでは4回で収束とみなす設定。
・時刻歴の動的非線形解析の様なステップ数の多い解析に有利。
○接線剛性法(ニュートンラプソン法)
・非線形解析において毎ステップ剛性マトリックスを作成する。
・剛性マトリックス、逆マトリックスの計算を毎ステップ行うため、その処理時間分、初期剛性法に比べて不利である。
・接線剛性で収束させるため、1ステップあたりの収束速度は速い。ただし、剛性マトリックス関連の計算に時間がかかるため、全体として1ステップあたりの計算時間は初期剛性法より多くなる。
・剛性が極端に小さくなる場合にマトリックスが特異になり解が発散する傾向がある。その場合、収束性が悪くなる。
・Pushover解析など片押し解析など履歴を描かない非線形特性の場合への適用例が多い。
※1 非線形解析では収束計算させる場合であっても積分時間間隔(Δt)は入力地震波の時間間隔の1/10~1/5倍とした値とする。(地震波:0.01sec→Δt:0.001~0.002sec)
※2 非線形解析では完全に収束させることができないため、通常は残差は次のステップの外力として持ち越す設定とする。