フェーズドアレイプローブによるBスコープ画像解析
アレイプローブの遅延時間自動設定機能

アレイプローブの個々の振動子からの超音波放射遅延時間を自動計算します。これにより、セクタスキャン、リニアスキャンの送受信条件設定を自動化します。
解析モデル
32chの5MHzプローブを使用し、縦波30度から70度の範囲のセクタスキャンの解析を実行します。下記のモデル図のように、鋼材内の45度の位置に深さ10mmの欠陥を設置しました。

解析条件
2次元モデル全要素数:約450万要素
メッシュサイズ:0.05mm
入力波形:周波数 5MHz

解析結果
Bスコープ画像
欠陥がある場合とない場合を計算することで、欠陥からのエコーが明確に解ります。
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下記のBスコープ画像は、欠陥ありと欠陥なしの差分をとったBスコープ画像です。Bスコープ画像と対応させることで、端部エコー、コーナーエコー、モード変換波等の区別が可能です。下記のBスコープ画像の赤丸部分には欠陥はありませんが、次項からのアニメーションと合わせてみることで、エコーが現れる原因はモード変換波であることが明確に解ります。このエコー範囲が長いほど欠陥が深いという関係があることも理解しやすくなります。
次項から、それぞれ特徴的なエコーが顕著に現れる焦点位置での結果を表示します。

縦波コーナーエコー
コーナーエコーは、欠陥の開口部から返ってくるエコーです。
シミュレーションを行うことで、超音波の伝播を可視化することができ、どの部分からのエコーがいつ返ってくるか視覚的に確認することができます。
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端部エコー
端部エコーは、欠陥の端部から返ってくるエコーです。
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モード変換波
モード変換波を使用する方法は、アニメーションのように横波が底面に反射し、モード変換して発生した縦波が欠陥部に当たり、返ってくるエコーを見る方法です。
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