トンネル・地下構造物山岳・シールド・開削トンネル、立坑・山留め、共同溝、地下鉄駅舎・地下駐車場等の地中構造物を対象とした設計、解析、開発のソリューションを提供します。
不連続体解析
岩盤の崩落や堤防の崩壊、粉体・粒状体の挙動や 粒子と流体の連成問題等、不連続体問題を個別要素法や粒子法を適用して 解析や開発ソリューションを提供します。
数値解析手法の中で、有限要素法(FEM)、有限体積法(FVM)は、連続体問題に対して非常に有効なツールとして利用されてきていますが、不連続体問題に関しては、近年個別要素法(DEM)、粒子法が適用されてきています。この手法は個々の要素の運動・剥離・接触等の挙動や、破壊・崩壊を評価する上で非常に有効な手段であると言われています。また適用される領域も、岩盤落下や斜面崩壊等の土木分野のみならず、粉体の粒子移動等の機械・製造分野へも適用範囲が拡がっています。また最近では、粒状体に流体連成を取り入れることにより、任意形状・空間内の粒子と流体の連成挙動が考慮できるようになっています。
安定解析
固体材料の破壊現象など従来の有限要素法(FEM)では困難な解析を、不連続体解析に良く使用される個別要素法(DEM)により解析することが可能です。
斜面崩壊による落石は、斜面上の土塊(岩塊)が移動することにより生じる災害であり、地すべり、山崩れ(基盤内崩壊)、崖崩れ(表層破壊)、表層および基盤内崩壊、のり面流出、落石、土石流に分類されます。その誘因としては、降雨、積雪、凍結融解、風、地震等があげられます。これらの解析で有限要素法(FEM)では適用が困難な場合は、不連続体を考慮できる個別要素法(DEM)により崩壊メカニズムの解明を目的としたシミュレーション解析が可能です。
コンクリートダムでは亀裂性岩盤の浸透が問題となる場合があります。その場合は個別要素法(DEM)解析によるアプローチが可能です。
ケーソン基礎などの港湾構造物に対しては基礎となる捨石(マウント)の挙動を把握することが重要になります。捨石は連続体ではないので最近では個別要素法(DEM)などの適用が行われています。水圧などの静的な外力の他、基礎に地震波を作用させる動的な検討も行われます。 切土などの造成では斜面の安定性が問題になります。この場合、地下水面の位置が重要になってきますので浸透流解析と組み合わせた検討が行われます。浸透流解析で得られる地下水位面の情報を安定計算で用いることが出来ます
城郭の安定、土の崩落といった複雑な非線形問題に対しても、個別要素法(DEM)などを用いて、崩壊(崩落)過程や崩壊(崩落)後の挙動を追跡いたします。この個別要素法は、積年劣化に対する重要文化財保護の目的でも適用実績があります。これらの土崩落が懸念される現場や、保護されるべき文化財に対しての現状の危険度や保護対策工効果などを、的確なアプローチでシミュレーションし、その結果及び効果を確認することができます。
耐震解析
個別要素法(DEM)は土のような粒状体や亀裂の多い岩を想定した不連続体の変形を解析する方法として、粒状体の流れ問題や斜面崩壊などの問題だけでなく、盛土堤防の耐震など液状化を伴う動的問題までに適用されています。
粉体解析
搬送、流動層、圧縮成型、磁性トナーなど粒状体や粉体の流動・混合挙動他への適用が可能です。また、原子力分野では燃料の充填状況を把握する解析等も実施しております。
- FLAC2D/FLAC3D
- FLAC2D、FLAC3Dは有限体積法(FVM)を用いた、塑性大変形を含む現象の解析プログラムです。地盤工学、岩盤工学等、広範囲に適用が可能で、施工工程に沿った解析に適しています。有限要素法のプログラムに比べ、大変形、大歪等が扱えることが大きな特徴です。
- PFC
- PFCは土粒子、砂、粉体等の粒状体の流動・混合挙動だけでなく、変形から破壊、亀裂の進展、崩壊といった非連続体挙動の解析プログラムです。
- UDEC/3DEC
- UDEC/3DECは、複雑な節理面を持つ岩盤などのブロック集合体の安定解析や動的崩壊過程を個別要素法によりシミュレートする解析プログラムです。 また、構造要素(支保工)、浸透流、および熱問題、動的挙動の解析機能を有し、様々な連成問題にも対応できます。
解析
安定解析
熱伝導熱応力解析
耐震解析
粉体解析
- スクリューコンベアによる粒子集合移動シミュレーション
- ミリングシミュレーション
- ホッパー内流動
- 配管内部を落下する粒状体材料の経路と蓄積
- バケットによる搬送シミュレーション
- 気体の流れによる粒子の移動シミュレーション
- 流動層シミュレーション
- スクリューコンベアによるサイロからの搬出シミュレーション
- 単一球形粒子の自由落下問題
- 多孔質媒体を通過する流れ
- 粒子群干渉沈降現象
- 粒状体-流体の連成解析
開発
構成則
解析実績
業務件名 | 発注元 | 実施期間 |
---|---|---|
ホッパー内流動(粒状体個別要素法)解析 | 鉄鋼会社 | 1996~2001年度 |
コンクリートダムのひび割れ解析 | 建設省土木研究所 | 1997~1998年度 |
粒度分離(粒状体個別要素法)解析 | 鉄鋼会社 | 1998年度 |
個別要素法による岩盤崩落解析 | 建設コンサル会社 | 1998~2001年度 |
個別要素法を適用したトンネルアンカレージの安定解析 | 本州四国連絡橋公団 | 1998~2001年度 |
アスファルト舗装の強度(粒状体個別要素法)解析 | 化学会社 | 1999年度 |
核燃料の充填(粒状体個別要素法)解析 | 電力会社 | 1999年度 |
岩盤の三次元FEM崩落解析 | 建設コンサル会社 | 2000年度 |
ブレードによる掘削解析 | 建機会社 | 2000~2001年度 |
コンクリートの流動解析 | 土木研究所 | 2001年度 |
岩盤のクラウトの流動解析 | 土木研究所 | 2001年度 |
個別要素法による城郭石垣崩壊シミュレーション | 総合建設会社 | 2003,2008年度 |
個別要素法による重力式ダム動的解析 | 土木研究所 | 2003~2004年度 |
原子力施設周辺斜面の地震時崩壊による構造物への影響評価 | 原子力安全基盤機構 | 2003~2005年度 |
地震による周辺斜面崩壊後の岩塊挙動解析 | 原子力安全基盤機構 | 2006年度 |
大変形解析手法による盛土堤防の耐震解析 | 東京都 | 2007年度 |
斜面安定性に係る解析 | 原子力安全基盤機構 | 2008年度 |
3次元個別要素法による地盤解析 | ガス会社 | 2008年度 |
個別要素法による斜面安定解析 | 建設設計会社 | 2008年度 |
振動台実験の再現解析 | 土木研究所 | 2008年度 |
開発実績
業務件名 | 発注元 | 実施期間 |
---|---|---|
個別要素法を適用した地盤流動解析システム | 東京都土木技術研究所 | 1999~2001年度 |