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詳細UDEC/3DEC:2次元/3次元個別要素法解析プログラム

バージョン情報

3次元個別要素法解析プログラム 3DEC、最新版 Version4.1 好評発売中!

1.ユーザーインターフェイスの再設計

再設計されたユーザーインターフェイスは、画面表示が変わっただけではありません。
Open-GLの採用により、特に大規模な3次元モデルのグラフィックス表示速度が劇的に高速化されました。また、ビルトインデータファイルエディタでは、構文チェックとワンクリックでの解析実行などの全く新しい操作が可能となっています。モデル表示の設定と変更は、プロットと表示範囲定義の操作機能により、より簡単に、より早く、より扱いやすくなりました。切断面表示や透過表示のようなプロット機能の拡張、機能追加により、3次元グラフィックス表示機能は大幅に向上しています。オプションダイアログで、簡単に様々なプログラム設定ができます。
以下は、これらの拡張・追加機能の表示例です。

i.表示範囲設定機能
UDEC/3DEC:新機能紹介
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モデル範囲は右側のコントロールパネルで指定できます。

下部のリストから選択した要素グループは、上部の範囲定義に表示されます。
表示範囲の中のそれぞれの要素に対応する「Attributes」タブで、範囲設定の全ての操作が可能です。
範囲を指定した後、要素を透過表示にすることにより、よりクリアなビジュアル表現ができます。

ii.ブロック表示機能
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ブロックモデルの表示は右側のコントロールパネルで設定します。
全ての利用可能な表示項目がコントロールパネル中央の「Plot Items」タブにリストアップされます。
項目が追加されると、上部の「PlotItems List」に表示されます。
このモデルでは、地下鉄の駅の交差するトンネルのブロックが領域ごとに色分けされて表示されています。

iii.モデル属性表示
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モデルの属性表示は、コントロールパネル中央の「Attributes」タブで簡単に変更できます。
この表示では、上部の「PlotItems List」から「Block」項目が選択され、「Attributes」シート上でジョイント面毎に色分けされています。
この操作は「Color By」の属性を「Block」に設定することにより迅速かつ簡単に実行できます。

iv.表示方法の変更
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「Outline」属性をワンクリックすると、ブロック形状のアウトラインが表示できます。また、「View Controls」ツールにより、マウス操作(またはマウス+キーボード操作)と同様に直接、モデルの回転、移動、拡大操作が実行できます。

v.データファイルエディタ
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データファイルエディタでは、データファイルの編集と作成の補助として、構文がカラー表示されます。さらに、ビルトインされたチェックツールが、エラーとなる可能性がある部分をハイライト表示します。
エディタで表示しているのデータファイルは、上部のツールバーの「Execute」ボタンをクリックすると3DECで実行出来ます。

vi.ユーザーオプション
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ユーザーは「Options」ダイアログで簡単に様々なプログラム設定ができます。また、その設定を保存し、ユーザー定義のコンフィグレーションファイルとして利用できます。
「Options」の内容は、「General」、「Terminal」、「FISH」、「Listings」、「Startup」、「Configuration」、「Display」、「Movie」の項目にグルーピングされています。


2.新しい離散化手法:Nodal Mixed Discretization (NMD法)

新しい離散化手法:Nodal Mixed Discretization、NMD法を適用することにより、線形4面体要素を使用した塑性解析における塑性流動過程での剛性の過大評価がおさえられ、高精度の結果が得られるようになります。これは6面体要素に適用できる既存の離散化方法と同じで、要素の制限はありません。

3.ユーザー定義ジョイント構成則

UDMオプションに含まれるこの機能によって、ユーザーは、ユーザー定義の要素構成則と同様に、新たなジョイント構成則を定義してDLLファイルを作成し、実行時にリンクすることができるようになります。
このモデルでは、法線・せん断方向変形量の増分値と現在の法線・せん断方向応力を利用して次ステップの法線・せん断方向の応力の値を計算します。

4.64bitバージョン

3DEC V.4.1では、32bit OS対応のプログラムに加えて、Windows XP X64及びWindows Vista 64-bit OS上で動作可能なプログラムが提供されます。この64bit OS対応版により、取扱可能なモデル規模がほぼ無制限になります(17GBのアドレス可能なメモリ)。64bit OS対応版は32bit OS対応版の倍精度プログラムと機能的に同等です。
また、64bit OS対応版では、32bit OS対応版の単精度プログラムの2倍のメモリを必要とします。

5.構造要素のプロット機能追加

構造要素の断面力と変位をより簡単に表示する為のプロット機能が追加・改良されました。
ライナー要素の曲げ応力、面内応力、最大モーメントのプロット機能が追加され、ケーブルボルト要素の断面力と変位のプロット機能も改良されています。

6.減衰係数のユーザー定義機能

この新機能により、ユーザーがブロック間の接触力計算における減衰パラメータをコントロールすることが可能です。接触毎(フェイス-フェイス、エッジ-フェイスなど)、及び物性タイプ毎に異なる減衰定数を設定が可能で、落石のような問題で反発係数をコントロールすることができるようになります。

7.ライナー要素の改良

旧バージョンでは、ライナーの節点をゾーン表面の中心に設定する必要があり、また、「STRACT」ライナーコマンドが与えられたとき、ゾーン表面がレンジ内に含まれるように指定する必要がありました。この制約により、不規則なトンネル形状やトンネル交差部などにライナー要素を利用することが困難でした。
今回の改良により、ライナーの節点はゾーン表面の節点と同じ場所に設定され、ユーザーが異なるレンジを含む複数の「MARK」コマンドと「SREGION」を使用してトンネル内部に沿ったサーフェス面を設定することができるようになります。
このようなレンジでは、異なる領域や異なる材料の間のサーフェス面が設定可能です
これにより、掘削の実行前にライニングのサーフェス面の設定ができ、全てのサーフェス面の設定後、ライナー要素の生成ができます。ライナー要素は変形前のゾーン表面にしたがって生成されるので、不規則な形状や交差部のライニングも、非常に簡単に作成できるようになります。
3DEC V.4.1では、ライナーの位置、面内応力、モーメント、および曲げ応力のプロットも可能です。

下記の画像の3DECモデルは、新しいライナー工法を使ってトンネルと中央の柱を補強した地下鉄トンネルの設計例です。
この掘削形状には、複数の横断面形状と、交差トンネルを含みます。
解析では静的と動的荷重を考慮しました。

UDEC/3DEC:新機能紹介左:既存の地下鉄(図中の上のトンネル)に新たに3つのトンネルが追加される。
右:地震時の影響を検討する為に動的解析を行うモデル領域。
UDEC/3DEC:新機能紹介掘削後、ライナーに発生する圧縮応力

8.ユーザー定義モデルインターフェイスの改善

セーブファイルの読込をより簡単にするため、「plugins」ディレクトリに保存された全てのDLLモデルは、実行時に自動的にロードされます。DLLモデルは厳密に管理され、混同されることはありません。

9.FISH言語の機能向上

エラーの発生や曖昧さを減らす為、強力なビルトインプログラミング言語であるFISH言語が改良されました。トラブルシューティングをサポートするツール等、 新たな機能も追加されています。

  • Local Variables
  • Function Arguments
  • Vector Types
  • Dynamic Arrays
  • Error Reporting
  • Command Line Debugging
  • Safe Mode On By Default
  • Optional Mode Prevents Auto-Creation of Symbols
  • C++ FISH Intrinsics

10.安全率計算機能強化

安全率計算のすべてのパラメータを選択し、それらの比から破壊の安全率が計算できます。例えば、以下の式の通りです。

UDEC/3DEC:新機能紹介

この場合、分子のパラメータ値は常に分母の値より大きく(破壊していない状態)、破壊の判別断式をユーザーが定義しなければなりません。
3DECでは、「SOLVE fos」コマンドで強度低減法を利用した安全率の計算ができます。
このコマンドは、以下の方法よって安全率を自動計算します。
まず、プログラムは計算時間に影響する、収束計算のステップ数(以下、Nrとする)を決定します。
Nrは、強度が大きく設定されたときに、内部応力が大きな変化した後、再びつりあいの状態に戻るために必要なステップ数です。
そして、安全率Fを計算する為、Nrステップが実行されます。不釣合力の比が10-5以下であれば、その系は安定状態です。不釣合力の比が10-5以上であれば、もう一度Nrステップが実行され、10-5以下になった時点で収束計算が終了します。収束しない場合は、現在のNrステップ中の不釣合力の比の平均値が、直前のNrステップの不釣合力の比の平均値と比較され、その違いが10%未満ならば、系は不安定状態とみなされ、そのときのFを計算して収束計算は終了します。
上記の違いが10%を超える場合は、以下の条件のどれかを満たすまでNrステップが続けられます

  1. 平均値の違いが10%未満になる
  2. Nrステップを6回実行する
  3. 不釣合力の比が10-5以下になる

(1)の場合は、不釣合力の比の平均値がある値に収束し、継続してすべりが発生している状態です。
Mohr-Coulombモデルを用いた3DECの解析では、任意の計算ステップにSOLVE fosコマンドを設定することができます。計算速度を向上させるためには、制限ではありませんが、安定状態でSOLVE fosコマンドを設定することを薦めします。SOLVE fosコマンド実行中は、計算中のFが画面上に表示されるので、計算過程の状況が確認できます。
Save ファイルには収束計算の最終の安定状態または不安定状態の結果が保存されるので、速度ベクトル図などをプロットして破壊モードを確認することができます。
問題にもよりますが、安全率の自動計算アルゴリズムでは、実際に発生する破壊モードを検出できないこともあるので、安定状態、不安定状態の両方の結果を比較検討する必要があります。

11.ネットワークライセンス

ネットワークライセンスにより、3DECをネットワーク上のどのPC上でも導入したライセンス数だけ同時実行すること可能となります。ネットワークライセンスの導入には特別なライセンス発行とインストールが必要ですので、詳細はお問い合わせ下さい。

12.オンラインヘルプ機能の充実

以下の3DECのマニュアルが「HELP」メニューから参照可能となりました。

  • Command Reference
  • FISH Reference
  • Verification Problems & Example Applications
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