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事例紹介:合金別事例Thermo-Calc:統合型熱力学計算システム

各計算事例の計算ファイルはお客様広場からダウンロードできます。

合金別適用事例

鉄合金

高速度鋼の状態図

横軸を炭素濃度、縦軸を温度の状態図およびC濃度を0.9wt%として計算した温度対相分率図を示します。状態図と温度対相分率図の計算を組み合わせることで温度、組成における安定相だけでなく、その量などの情報も得ることができます。

Thermo-Calc:鉄合金 M42高速度鋼の状態図 Fe-4Cr-5Mo-8W-2V-0.3Mn-0.3Si-C(wt%)(TCFE10)

M42高速度鋼の状態図
Fe-4Cr-5Mo-8W-2V-0.3Mn-0.3Si-C(wt%)(TCFE10)

Thermo-Calc:鉄合金 M42高速度鋼の温度 - 相分率の図 Fe-4Cr-5Mo-8W-2V-0.3Mn-0.3Si-0.9C(wt%)(TCFE10)

M42高速度鋼の温度 - 相分率の図
Fe-4Cr-5Mo-8W-2V-0.3Mn-0.3Si-0.9C(wt%)(TCFE10)

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Fe-Mn-Al三元状態図

Thermo-Calc:鉄合金 Fe-Mn-Al合金の三元系等温断面図

Fe-Mn-Al合金の三元系等温断面図

温度 1000℃

計算にはSSOL7データベースを使用

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Fe-Mn-Si-V-C合金のN含有量の影響

窒素添加の有無での状態図の比較です。バナジウム炭化物がNの添加によって炭窒化物になるような微小な添加元素の影響を計算によって予測することができます。

Thermo-Calc:鉄合金 Fe-1.5Mn-0.3Si-0.1V-C(wt%)の状態図

Fe-1.5Mn-0.3Si-0.1V-C(wt%)の状態図

Thermo-Calc:鉄合金 Fe-1.5Mn-0.3Si-0.1V-C(wt%)に0.003wt%N添加した状態図

Fe-1.5Mn-0.3Si-0.1V-C(wt%)に0.003wt%N添加した状態図

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T0温度の計算

状態図とT0温度線を重ねて示します。T0温度線は、合金の平均組成の濃度下において、FCC(γ相)とBCC(α相)の自由エネルギーが等しくなる温度として表しています。

Thermo-Calc:鉄合金 Fe-1.5Mn-0.3Si-C(wt%)の状態図およびT0温度線

Fe-1.5Mn-0.3Si-C(wt%)の状態図およびT0温度線

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Fe合金のScheil凝固計算

Fe-0.88C-0.3Si-0.32Mn-3.9Cr-0.36Ni-4.9Mo-0.1Cu-0.3Co-6.1W-1.9V(wt%)合金の凝固過程を示します。凝固過程において、固溶体(BCC、FCC)相と化合物相が形成されることや、組織形成過程(出現する順序)や相変態温度を評価することが可能です。
ここでのパラ平衡とは高速拡散元素に設定した元素に対してのみ固相中でも平衡(ケミカルポテンシャルが一定)になるように成分分配を考慮するものです。

Thermo-Calc:鉄合金 Fe合金のScheil凝固計算

Fe合金のScheil凝固計算

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溶鋼の脱炭、スラグの計算

製鋼シミュレーションを実施した例です。溶鋼Fe-4C-1Mn-0.6Si(wt%)に酸素と石灰を加えた系に

  • エンタルピー一定で熱損失をなくして酸素を吹き付け
  • 鋼くずを加えることで温度一定にしながら酸素吹付け

とするプロセスを計算しています。酸素の吹き付けにより脱炭されることが確認できます。

その他、冶金プロセスモジュールを使用することで、BOF、EAF、LFなどの転炉を含む製鋼および製鋼プロセス向けの計算を簡単に設定できます。以下の計算が可能となります。

  • 鉄鋼とスラグの組成をそれぞれ定義
  • 定義した鉄鋼とスラグ間の平衡計算
  • 脱硫、脱リン、脱炭の計算
  • 分配係数の計算
  • スラグの塩基度、硫黄容量などのスラグの特性を計算
  • スラグ中の液体と固体の割合の計算

冶金プロセスモジュールの詳細はこちら

Thermo-Calc:鉄合金 Fe-4C-1Mn-0.6Si(wt%)における溶鋼中の元素量

Fe-4C-1Mn-0.6Si(wt%)における溶鋼中の元素量

計算にはTCOX10データベースを使用

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Fe-Cr-C合金におけるセメンタイトの溶解

Fe-Cr-C三元系合金を1183Kに昇温し熱処理を行うことで、セメンタイトが溶解する様子を表しています。100秒が経過した時の図中の左側がセメンタイトの領域で、右側がオーステナイトです。また、セメンタイト相の体積分率の時間変化も合わせて示します。セメンタイトの溶解により、セメンタイトの領域が少なくなり、オーステナイトの領域が広がるとともに、セメンタイト側のCr濃度が増加することを確認できます。計算には拡散モジュールDICTRAを使用しています。

Thermo-Calc:鉄合金 100秒後における界面からの距離とCr濃度の関係

100秒後における界面からの距離とCr濃度の関係

Thermo-Calc:鉄合金 時間経過に伴うセメンタイト相の体積分率変化

時間経過に伴うセメンタイト相の体積分率変化

"An experimental anf theoretical study of cementite dissolition in an Fe-Cr-C alloy";Zi-Kui Liu, et. al., 1991

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Fe-Cr-C合金における炭化物の析出

Fe-Cr-C三元系合金の1053 K 等温保持時の析出を計算しています。準安定な炭化物(セメンタイト、M7C3)と安定な炭化物(M23C6)の析出・粗大化・溶解の計算およびTTT線図の計算結果を示します。準安定な炭化物が計算開始直後に粗大化しますが、最終的には最安定な炭化物のみが残る結果となっています。

Thermo-Calc:鉄合金 析出炭化物の体積分率の時間変化

析出炭化物の体積分率の時間変化

Thermo-Calc:鉄合金 TTT線図

TTT線図

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パーライト・マルテンサイト・ベイナイトの計算

鉄鋼向けプロパティモデルを使用することで、Lath、Plateなどの形態を考慮したマルテンサイト変態の開始温度、終了温度、パーライトの成長速度やラメラ間隔、TTT線図、ベイナイト変態開始温度、プレートの伸長率、相構成、TTT線図などの計算が可能です。

鉄鋼向けプロパティモデルの詳細はこちら

Thermo-Calc:鉄合金 温度とマルテンサイト率の関係

温度とマルテンサイト率の関係

Thermo-Calc:鉄合金 Mnの含有量と各マルテンサイトのMs温度の関係

Mnの含有量と各マルテンサイトのMs温度の関係

Thermo-Calc:鉄合金 パーライト変態開始、終了時間のTTT線図

パーライト変態開始、終了時間のTTT線図

Thermo-Calc:鉄合金 ベイナイト変態開始、終了時間のTTT線図

ベイナイト変態開始、終了時間のTTT線図

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オーステナイトステンレス鋼における熱伝導率

オーステナイト系ステンレス鋼合金の熱伝導率を計算した事例です。鉄鋼材料向け熱力学データベースTCFE12には材料特性に関連するデータが含まれており、熱伝導率、熱抵抗率、熱拡散率の計算が可能です。実験を基にアセスメントされた二元系や三元系の熱特性データを用いて、より多元系の熱伝導率を予測することが出来ます。各合金系について、一般的な焼きなまし温度における平衡組成を仮定して計算を行っています。

Thermo-Calc:オーステナイト系ステンレス鋼における熱伝導率の温度依存性

オーステナイト系ステンレス鋼における熱伝導率の温度依存性

計算にはTCFE12データベースを使用

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Fe-Xにおける電気抵抗率

Fe-X二元系の電気抵抗率を計算した事例です。鉄鋼材料向け熱力学データベースTCFE12には電気特性のデータが含まれており、電気伝導率、電気抵抗率の計算が可能です。4.2Kにおけるフェライト(BCC_A2)相の電気抵抗率に対する各添加元素の組成依存性を計算し、Arajsらによる実験値と比較しています。

各Fe-Xにおける電気抵抗率の組成依存性

各Fe-Xにおける電気抵抗率の組成依存性

計算にはTCFE12データベースを使用

Arajs, S., F. C. Schwerer, and R. M. Fisher. "Residual resistivities of binary iron alloys." physica status solidi (b) 33.2 (1969): 731-740.

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