FAQ
材料除去量に基づきNCプログラムを最適化すればProduction Moduleは必要ないのでしょうか。
市販されているCAMソフトウェアであれば、工具形状の正確なモデル化に基づき、NCツールパスによる加工の幾何学的な情報(材料除去量など)を確立することができます。しかしこれら幾何学的な情報のみでは材料特性に基づいた切削負荷の値を算出することはできません。例えば同じ材料除去量であっても、アルミ合金とチタン合金では切削負荷の値は大きく異なります。ましてや切削条件が変化した場合の負荷の値というのは材料特性を考慮したモデルでなければ評価することができません。その他にもNCプログラムを最適化する場合に"負荷の値"を使用すると、たとえば以下のようなことを考慮できます。
単位長さあたりの力を考慮したNCプログラムの最適化
たとえ工具が受ける負荷の値が同じであっても、工具全体である値の負荷を受け持つ場合と、工具の一部のみで同じ負荷の値を受け持つ場合とでは負荷のニュアンスが異なります。Production ModuleユーザはNCプログラム解析時に単位長さあたりの力を考慮しながらNCツールパスの最適化を実施することができます。
工具径方向の力を用いた工具たわみ予測
細径の工具やホルダーからの突き出し量によっては問題になることがある工具たわみの問題を含むNCツールパスの最適化には工具径方向分力を考慮します。工具径方向の分力に基づきNCツールパスを最適化すればこれら問題に対し有効な解決手段となります。
Production Moduleでは径方向の分力と工具物性値を考慮することで、NCで加工中の工具たわみ量を算出することも可能です。