有限差分法による地盤構造物の大変形・側方流動のシミュレーション地盤工学会誌"土と基礎"第50巻第2号,2002年
概要
これまでの地盤構造物の設計では安全率に代表される強度が中心的な役割を果し、変形を十分かつ適切に考慮してきたとは言い難い。しかし、性能設計の時代を迎えた今日では、地盤構造物の変形を正確に考慮して合理的に設計することが要求される傾向にある。盛土の側方流動、山留めの倒壊、地震時液状化による河川堤防のすべり崩壊など、今までにも供用後の地盤構造物が破壊して大規模は側方流動を来す状況にしばしば遭遇しており、ゆえに、地盤構造物であれば常にその可能性を否定することはできない。
さて、数値解析を用いて変形を的確に評価するには、現場で遭遇する特色ある地盤の挙動特性を性格に表現することが求められる。近年は、解析技術の進歩に伴い大変形理論を導入した連続体解析や個別要素法に代表される不連続体解析が注目され、それらの各種現場での適用が見受けられるようになってきた。このことは、破壊挙動が進行する過程やそれに伴い変形が大きくなる現象を適切に表現できる解析法を適用することが地盤の変形挙動をより的確に評価する有効な手段であるとの認識に基づくものにほかならない。
本論文はこのうち、地盤を連続体と見なして側方流動が進行する過程を表現できる有限差分法に着目し、その定式化を述べる。そして、この解析法を適用して側方流動が進展し、崩壊に至る現象を再現した解析事例を示す。
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地盤工学会誌"土と基礎"第50巻第2号,2002年 有限差分法による地盤構造物の大変形・側方流動のシミュレーション |
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