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FAQ

03_順解析

5.指針関連

日本建築学会・山留め設計施工指針

日本建築学会・山留め設計施工指針について教えてください

日本建築学会・山留め設計施工指針(以下新建築学会指針と記載)を使用する場合の留意点など


・基本条件の「土の水中重量の取り扱い」を「指針通り」を選択した場合には、砂、粘土とも「土水分離」となります。
・必ず「解法特有データ」を確認して下さい。
・主働側圧の計算式は
   ランキンレザール式 Pa=(γz-pw )tan2(45°-φ/2)-2Ctan(45°-φ/2)+Pw
   側圧係数指定    Pa=Ka・γz
 の選択ができます。
 デフォルトはランキンレザール式としてありますが、ランキンレザール式を推奨という意味ではありません。
側圧係数指定Pa=Ka・γz を選択された場合は、最終根切り深さまでの平均γを使用して計算します。
この場合、上載荷重は別途追加されますが、水圧は追加されませんので、Ka は水圧を考慮した係数を指定して下さい。
Ka の入力も「解法特有データ」で行います。
なお、メニュー画面の「設計用側圧」で側圧係数Ka を検討した場合は、決定された側圧係数Ka は「解法特有データ」で入力して下さい。
自動的にKa の値はセットされません。
[平衡側圧係数の計算について]
・根切り底から静止側圧を想定する方法 平衡側圧係数Keq =静止側圧係数Ko  但し、Ko=0.5
 平衡側圧Peq =Ko(γh-pw )+pw で計算されます。
 各層ともKo は同じ値となります。
・根切り底から静止側圧を想定する方法 平衡側圧係数Keq =静止側圧係数Ko 但し、Ko は入力
 平衡側圧Peq =Ko(γh-pw )+pw で計算されます。
 Ko は層ごとに異なった値の指定が可能です。
 必ず「土圧係数データの設定」画面で各層のKo を入力して下さい。
 もし、このスイッチを選択して、Ko の入力を忘れるとKo はゼロとして平衡側圧が計算されてしまいます。
・除荷に伴う土圧の残留を考慮する方法平衡側圧係数Keq =Ko ×OCR^α  OCR:過圧密比
 OCR=根切り前の有効鉛直圧/根切り後の有効鉛直圧
 砂質土はα=sinφ  粘性土はα=0.6 として計算してます。
 粘性土もα=sinφとして計算したい場合には、「オプション」の「予備スイッチ」のJ9 に1を入力して下さい。
・室内要素試験に基づく方法     水平土圧が減少する深さh=1.5H  H:掘削深さ
 ho =1.5H  H:掘削深さとしてもho より深い位置では、平衡側圧は根切り前の値を維持するものとする。
 深さ0.0 ~ho の間は、根切り前の深さho の平衡側圧と根切り位置を直線で結んだ平衡側圧とする。
・根切り前の静止土圧が変化しないとする方法
 これは、根切り後の平衡側圧は根切り前の平衡側圧の値を維持するものとする。
 なお、実測側圧のバランスに基づく方法、山留め架構の実測挙動に基づく方法は現在対応していません。

[自立山留めについて]

自立山留めの根入れ長計算ができます。また、一段切梁のモデルに関しては、一次根切り時の自立状態の根入れ長と、一段切梁設置後の最終根切りでの根入れ検討をします。
自立山留めの検討は「単純梁法(慣用法)」で行うことを原則とします。
自立山留めを「梁ばねモデル(弾塑性法)」で行った場合は、通常のモデルの一次根切り時と同じ計算を行います。すなわち、「有限長の梁として計算」として計算されます。
「単純梁法(慣用法)」での自立山留めの断面力計算は、背面側側圧を集中荷重でモデル化した半無限長の梁として解析します。
この解析方法をとれるのは、 根入れ長≧2/βの時です。
根入れ長<2/βの時は、有限長の梁として解析すると指針で記載されています。
現バージョンでは、「有限長の梁として解析」する機能がまだ入っていませんので、 根入れ長<2/βの時でも半無限長の梁として解析します。
根入れ長<2/βの時で「有限長の梁として解析」する場合は、下記の要領で再計算して下さい。
  1.壁体長を「根入れ長計算で求めた根入れ長+根切り深さ」にする。
  2.「計算条件データの設定」の「準基本条件」の「掘削面以下の主働側圧」を「掘削面以下の主働側圧は考慮しない」を選択する。
  3.「計算条件データの設定」の「特殊条件」の「塑性領域の決定方法」を「全域弾性領域」を選択する。
  4.「梁ばねモデル(弾塑性法)」で計算を行う
なお、今後「根入れ長<2/βの時」に上記の処理を自動的に行えるように改善予定です。


[腹起しの応力度計算について]


曲げモーメントの計算において、
      火打ち取り付け角度θ≧60°の時M=1/8 ・w・L^2
θ<60°の時M=1/10 ・w・L^2
と定められています。
火打ちのデータが入力されていない場合に、火打ち取り付け角度θが分かりません。
現バージョンでは、「特殊条件」の「モーメント式の選択 ○1/8 ○1/10 」の選択により決定しています。
火打ちのデータが入力されている場合には「取り付け角度θ」で判定し、そうでない時は上記方法とするように改善を予定しています。


[火打ちの応力度計算について]

 本数は一段に縦に2本併せて設置されている場合に2本と入力して下さい。
・新建築学会指針では、従来単位系に関しては記載がないので、応力度計算はSI単位系にのみの対応としています。