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KASETSU-5X山留め弾塑性解析トータルシステム

長らくご愛顧いただいておりましたKASETSU-5Xは、誠に勝手ながら、
2024年3月31日をもって販売、レンタルを終了とさせていただくことになりました。
保守サービスの終了に関しては、契約いただいているお客様毎にご連絡させて
いただいておりますのでご確認ください。

KASETSU-5Xは、弾塑性による山留め壁の仮設時断面力計算および、山留め壁、支保工の応力度計算が可能です。 圧倒的なシェアと実績を誇り、機能面においても他社の追撃を許さない業界スタンダードプログラムです。

KASETSU-5Xの【非対称構造解析オプション】や【FEMによる背面沈下量計算機能】は今では山留め解析に必須の機能となってきました。

【山留め弾塑性解析トータルシステム】として以下のプログラム構成で、ユーザーの山留め壁の設計、情報化施工、材料・対策工事の評価といった、設計作業時間短縮を実現します。

  • 順解析プログラム
  • 逆解析プログラム
  • 自動化プログラム
  • 非対称構造解析オプション

KASETSU-5Xは、以下の指針で慣用法による計算が可能です。

  • 鉄道総合技術研究所編「鉄道開削トンネル設計 標準」(平成13年3月)
  • 日本道路協会「道路土工仮設構造物工指針」(平成11年3月)
  • 土木学会指針「トンネル標準示方書[開削工法編]・同解説」(新/旧)
  • 営団・土留工解析指針(案)
  • 日本建築学会「山留め設計施工指針」(平成14年3月)

根入れの釣り合い計算の他にステップ毎にたわみや断面力の計算が可能です。 また、埋め戻しモデルの計算にも対応しています。

機能と特長

山留め壁設計をトータルにサポートするオプション構成。

KASETSU-5Xは、3つのプログラムにより構成され、山留め壁の設計、情報化施工、材料・対策工事の評価を目的としたシステムです。また、順解析非対称構造の解析や、山留壁背面の沈下量計算を行うことができます。

 
順解析プログラム

使用材料・対策工事・地質条件から変位・応力を求めます。山留壁や支保工の応力度計算や山留壁背面の沈下量計算を行います。その中には、背面地盤の沈下量計算機能(FEM解析または簡易式を選択)や、最近注目を集める非対称構造解析機能(オプション)があります

逆解析プログラム

計測値(変位・応力)から計算条件(使用材料・対策工事・地質条件)を見直して再計算し、次のステップの予測解析を行います。

自動化プログラム

山留め設計で必要となるトライアル計算を自動的に行い、作業を大幅に省力化します。

豊富な土圧強度計算式に対応。

以下の土圧強度計算式に対応可能です。

  • 鉄道総合技術研究所編「鉄道開削トンネル設計 標準」(平成13年3月)
  • 日本道路協会「道路土工仮設構造物工指針」(平成11年3月)
  • 土木学会指針「トンネル標準示方書[開削工法編]・同解説」(新/旧)
  • 日本道路協会「共同溝設計指針」/「駐車場設計施工指針」
  • 首都高速道路厚生会「仮設構造物設計基準」
  • 日本鉄道建設技術協会「深い掘削土留工設計法」
  • 営団・土留工解析指針(案)弾塑性法・慣用法
  • 大阪市交通局「仮設構造物設計指針(案)」
  • 阪神高速道路公団「掘割・開削トンネルの設計手法」(案)
  • 日本下水道事業団「設計基準(案)土木設計編」
  • 先端建設技術センター「大深度土留め設計・施工指針(案)」
  • JR弾塑性C法(俗称)
  • 東京第一工事局「仮設構造物設計要項(案)」
  • 山肩の弾塑性拡張法(中村・中沢の方法)
  • 日本建築学会「山留め設計施工指針」(平成14年3月)
  • 日本建築学会など建築用側圧強度(半槍形、三角形、任意形)
  • ランキン/レザール式
  • クーロン式
  • 側圧強度又は土圧係数の直接入力

順解析プログラム機能詳細

全ての設計指針に対応が可能。

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データ作成初期画面
 

上記各指針に対応できます。また、指針では対応出来ない条件も、土圧直接入力、土圧係数入力などで対応可能です。
営団・土留工解析指針(案) 弾塑性法・慣用法にも対応しております。
日本建築学会 構造委員会 仮設構造運営委員会 山留め設計小委員会から2006年3月に出版された「山留め設計の諸課題」にKASEAU-5Xを解析ソフトとしてご使用いただきました。

設計用側圧設定が可能。

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設計用側圧設定直面
 

建築分野においては、建築学会指針を用いないでランキン/レザール式による側圧と画面上で比較しながら側圧を設定する機能があります。

SI単位になってから出版された指針は、慣用法の計算にも対応。
水中掘削、山留め壁がGLより突出した場合などの特殊な条件にも対応。
施工ステップ毎に条件設定が可能。(上載荷重や背面側水位を含む)
山留め壁の剛性、切梁バネ値、地盤バネ値の自動設定が可能。
拡大 地盤バネデータの設定
根入れ長計算/安定度判定機能。

設計根入れ長計算や安定度判定グラフで、根入れ長の検証が可能です。根入れ不足や弾性領域不足の時には、根入れ長の自動延長が可能です。

地盤改良、埋め戻し、プレロード、応力度計算に対応。
掘削底面の安定計算が可能。

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削底面の安定解析機能としてボイリング、ヒービング、盤ぶくれ、バイピングの検討が可能です。

背面地盤の沈下量計算が可能。(FEM解析または簡易式を選択)
有限要素法(FEM)による周辺地盤変位量の算出

山留め壁の変位量・断面力を求めるために入力した地盤定数データにより、背面側地盤のメッシュモデルを自動生成し、山留め壁との境界上に山留め計算によって求められた山留め壁変位を強制変位として、周辺地盤挙動を予測計算します。山留め壁の天端からの距離を指定することにより任意の位置で地盤沈下量を求めることができます。

弾塑性計算で入力した地盤定数のほかにポアソン比を入力することにより、整層地盤の2次元FEMメッシュモデルを自動生成します。また、摩擦ばね(せん断ばね)を入力すると、沈下時に「山留め壁と地盤の摩擦ばね(せん断ばね)」を考慮することもできます。

 
簡易式による周辺地盤変位量の算出
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非対称構造への対応が可能。
非対称構造(偏土圧)解析オプション

梁ばねモデルによる両側土留め壁の一体解析が行えます。偏土圧が作用する全体構造系の非対称な挙動に対し、壁の変位に応じて作用土圧が変化する過程を考慮した解析を行います。偏土圧の状況に応じて、全体として片側に傾倒するように非対称な挙動を示す山留めの解析も行えます。

 

両側の山留め壁を同時に一つの構造として解析する手法です。 切梁やスラブなど支保工を介して互いに影響しあう解析が可能です。 この解析オプションを追加することにより今後土留め壁設計法の主流になっていくと考えられる「梁ばねモデルによる両側土留め壁の一体解析」が行えます。
偏土圧が作用する土留めは、図のように

  1. 片側の土留め壁の背面側のみ盛土があり、偏土圧が載荷される場合。
  2. 土留め壁の背面に河川があり片側のみ抵抗が小さい場合。
  3. 左右の背面側の土質条件が異なる場合。

・・・等が考えられます。
考慮できる項目は以下の通りです。
左右非対称の

  • 作用側圧条件
  • 背面側土質
  • 山留め壁剛性、壁体長、根入れ長

逆解析プログラム機能詳細

 

計測値と設計計算値がフィッティングする未知パラメータを逆解析。
実際の掘削工事で計測された計測値と、山留めの基本設計の設計計算値とをプログラムが自動的に比較、評価し、計測値と設計計算値がフィッティングする未知パラメータを逆解析できます。

「情報化施工」に対応。
計測結果より逆解析・予測解析を行なって将来の安全性を確認しながら施工を行なう“情報化施工”を可能にしました。

様々なパラメータ(計算条件)が推定可能。

様々なパラメータ(計算条件)が推定可能です。自動決定可能なパラメータは以下の通り。また、これらパラメータは複数を同時に決定することもできます。

  • 山留め壁剛性(山留め壁の断面二次モーメントI)
  • 切梁のバネ値(水平バネ定数)
  • 地盤のバネ定数(背面側・掘削側地盤バネ)
  • 地盤の土性値
  • (単位体積重量γ、内部摩擦角φ、粘着力C、N値)
技術者の判断の意思決定プロセスをモデル化したフィッティング評価。

フィッティング評価には専門技術者の判断の意思決定プロセスをモデル化した【ファジー理論】を用い、①平均絶対差、②全体差、③ピーク付近差、④ピーク深差、⑤15%誤差比率、の5項目を総合的に判断、単純な残差での評価とは違い、総合的なフィッティング評価を行なうことができます。

ファジー理論
杉山俊幸他:【ファジー理論を用いた山留め壁変位の実測値と予測値の整合性判定プロセスのモデル化】
土木学会論文集No.480/VI-21,pp.147~155,1993.12】杉山俊幸 工博 山梨大学工学部助教授

容易な比較検討機能。

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逆解析の結果は計測値と同時に図化されるため、比較検討が容易です

続けて行える予測解析。

パラメータ決定後、そのパラメータを用いた予測解析を続けて行なえるので、次の作業にすぐ反映できます。

自動化プログラム機能詳細

施工材料や対策工事を自動的に組み合わせてトライアル計算。

山留め壁や支保工に発生する断面力への制限や周辺環境からの制限等を考慮した設計計算を、施工材料や対策工事を自動的に組み合わせてトライアル計算します。 従来、設計者が行なっていた個々の変更毎の再計算、許容値(応力、変位)のチェックを自動的に行なうため、山留め弾塑性解析計算の大幅な省力化が図れ、十分なケース数のトライアル計算を行なって、真に最適な設計が可能となります。

大幅な設計作業の省力化が可能。

ユーザーが与えた山留め壁・支保工の材料・プレロード量・地盤改良の位置や定数の候補の中から最適な仕様を自動決定します。

根入れのチェック機能。

自動決定後、つりあい根入れ長の計算、定常性の計算(安定度判定グラフの作成)、弾性領域率の計算を行ない、根入れのチェックを行うことができます。

平成9年11月、『山留めの構造を決定する方法及び装置』として 特許出願。

インフォメーション

KASETSU-5X Release13.0のリリースに伴うユーザーサポート変更のご案内

バージョン 不具合修正 Q&Aサービス
Release12以前 サービス終了 サービス終了
Release13

※ ○印は保守&インターネットによるライセンス管理サービス契約ユーザー様のみの対応となります。