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FAQ

03_順解析

1.根入れ長計算

「土の鉛直圧より浮力の方が大きい」というワーニングが出力される

「土の鉛直圧より浮力の方が大きい」というワーニングが出力されますが何が原因でしょうか?

受働側圧の計算式 Pp=Kp(γh-Wp)+2C√Kp+Wp
水圧の計算式 = 壁体下端で主働側と受働側の水圧は同じ。

の条件により、掘削側において γh-Wp < 0 という状況が生じ、ワーニングメッセージが結果リストに表示されています。

背面側水位から掘削面までの距離と根入れ長の長さが等しい場合を想定してみます。
(例えば、壁体長20m、背面側水位2m、掘削深さ9m)
背面側の水圧勾配は1ですが、掘削側の水圧勾配は2となり、下端で背面側と掘削側の水圧は同値となります。

よって、γh-Wp =γh-2h=(γ-2)h となります。
γ<2 とすると、γh-Wp<0 となってしまいます。

一般的には、γ<2ですので、根入れ長より掘削深さが大きくなると、上記の計算スイッチで計算した場合は、このような状態が発生する可能性が大です。
「γ'h」を選択した場合や「水圧は水深に比例」を選択された場合は、このような状態は発生しません。

**** ワーニングメッセージを計算結果リストに出さない方法 ****
方法1
「オプション」→「プリントオプション」にて「ワーニングメッセージの出力制御スイッチ」を「出力しない」に設定する。

方法2
指針においてはこのような状況は考慮されていませんので、原則としては「適用外」ですが、「計算条件データ」の「基本条件」でいろいろ対処出来るようにしてありますので、データフォーマット編の「基本スイッチ SWICH-K」の項を参照して下さい。

受働側圧の計算式 Pp=Kp(γh-Wp)+2C√Kp+Wp
において、γh-Wp<0 の時

1)そのまま計算する。
2)γh-Wp=0 として 2C√Kp+Wp を残す

この、1,2のスイッチに、有効側圧が「正値」と「水圧差以上」という条件でそれぞれ2つに分かれていて、計4つの選択スイッチとなっています。
「γh-Wp=0のときγh-Wp=0とし、有効側圧は水圧差以上とする」を選択した時は、このワーニングは出力されません。
他のスイッチを選択したときは、メッセージは出力されてしまいますので、OUTFILE.TXTをエディタで開き、このメッセージ部分を削除してから「結果出力」で出力して下さい。