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事例紹介トンネル・地下構造物

鉱量計算システム

概要

鉱量計算システムは、石灰石や鉄鉱石等を露天掘りする際の採掘計画、サイトの管理を助けるツールです。大きく分けて次の3つの機能を有します

  1. ボーリング、踏査データなどを基に地質平面図、鉛直断面図、水平断面図を作成
  2. 小段幅、法の勾配、鉱石搬出のための道路形状などの条件から掘削形状を作成
  3. 鉱量計算のための各種パラメータを入力
  4. 指定標高毎の水平断面図と掘削形状から、地質毎に掘り出せる鉱物の体積を計算

上記(1)はGeorama for Civil 3Dの機能、(2)~(4)がカスタマイズで拡張した機能です。

開発の目的

  1. CADシステム上で、データ入力から鉱量計算、成果品の出力までを一連の流れで運用できるようにすること
  2. データ入力から鉱量計算するまでを一貫してCAD上で操作することにより、作業時間の短縮および作業効率の向上

開発の仕様

  1. Autodesk Civil 3DのアドオンソフトウェアであるGeorama for Civil 3Dを機能拡張し鉱量計算機能を実現
  2. AutoCADのカスタマイズ環境である、ObjectARX、dotnet API、それとAutodesk Civil 3DのCOM APIを用い、Visual Basic .Net 、Visual C++ で開発

概要フローチャート

システム業務のワークフロー図を以下に示します

 
  • コンタラインを入力
  • 既存データファイルの読み込み
 
  • 坑口座標,孔長,穴曲がりデータの入力
  • 地質データの入力
  • 分析値データの入力
 
  • 任意断面線を複数入力
 
  • 任意断面線の地質境界線、地質領域を設定
  • 縦断面図の作図
 
  • 任意水平レベルを設定
  • 水平断面図の作図
 
  • 掘削範囲線入力,掘削形状線を入力
  • 鉱石搬出用道路を入力
 
  • 地質毎,水平レベル区間毎の体積計算

システムの特色

(1)Georama for Civil 3D標準の柱状図に加え、資源含有量を表現する柱状図作成機能を追加しています。



資源含有量ボーリングデータの編集

(2)掘削形状を生成する際に、鉱石搬出のための道路の有無を選択できます。

道路の条件設定
道路のない掘削形状
道路のある掘削形状

(3)ユーザーが利用していたUnixベースの既存システムデータを直接取り込む機能を実装しています。そのためデータ移行が容易です。