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事例紹介原子力・エネルギー

統計的グリーン関数法による地震動作成

1)作成方法

大規模地震の震源域やその近傍で発生した観測記録がない場合に用いられる方法であり、統計的シミュレーション手法により小地震波形を作成し、その小地震波形をグリーン関数として地震の相似則や断層破壊のメカニズムに基づき重ね合わせることにより大規模地震動を評価する方法である。

統計的グリーン関数法による地震動作成

大地震と小地震の断層パラメータ間に相似則を適用すると以下のように重ね合わせ数(n)を設定することができる。

統計的グリーン関数法による地震動作成   統計的グリーン関数法による地震動作成

統計的グリーン関数法による地震動作成 大地震の断層長さ   統計的グリーン関数法による地震動作成 大地震の断層幅   統計的グリーン関数法による地震動作成 大地震のくい違い量
                     
統計的グリーン関数法による地震動作成 小地震の断層長さ   統計的グリーン関数法による地震動作成 小地震の断層幅   統計的グリーン関数法による地震動作成 小地震のくい違い量

統計的グリーン関数法による地震動作成 大地震の地震モーメント   統計的グリーン関数法による地震動作成 小地震の地震モーメント

小地震動の重ね合わせにより大規模地震動を算定する。

統計的グリーン関数法による地震動作成


2)作成手順

1)Booreの方法により小地震波を作成する(位相特性はランダム位相)。

統計的グリーン関数法による地震動作成

2)包絡曲線をランダム波形に施す。

統計的グリーン関数法による地震動作成

3)加速度フーリエスペクトルとのフィッテイングを行う。→地震基盤上での波形が作成される。

統計的グリーン関数法による地震動作成

4)位相特性を群遅延時間モデルにより評価する。

対象サイトにおける多数の観測波を用いて重回帰分析を行い、群遅延時間の平均値と標準偏差をマグニチュードと震央距離を説明変数として表す。

統計的グリーン関数法による地震動作成

統計的グリーン関数法による地震動作成

5)群遅延時間による位相モデルを適用して地震動を作成する。

統計的グリーン関数法による地震動作成

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