バージョン情報
3次元個別要素法解析プログラム 3DEC、最新版 Version3.0 好評発売中!
【3次元個別要素法解析システム 3DEC】の最新版(V.3.0)では、ジョイント内部の流体挙動の計算機能や、より高精度の解析を可能とする倍精度モジュールの追加など、様々な機能が追加されています。
3DEC V.3.0の主なバージョンアップ項目:V2.0 → V.3.0
表面応力の自動初期化機能。
この機能は、地形の自由表面の自重による初期応力計算に利用可能です。 (以前のバージョンでは自重荷重を与えて計算を行う必要があったため、場合によってはせん断変位とせん断応力が発生していました)。
倍精度計算モジュールの追加。
3DEC V.3.0には、単独で実行可能な倍精度モジュールが含まれています。倍精度モジュールの実行には、単精度モジュールの3倍のメモリ容量が必要です。倍精度モジュールは次元数が原因で、精度が落ちる問題(流体解析や、クリープ解析のような100万を超えるサイクルを実行するような問題)に対して非常に有効です。
動的解析の自由地盤。
動的解析における自由地盤の表現ロジックが追加されました。自由地盤条件の利用は、解析領域を小さくとった場合の境界の影響を抑えることができます。
局部密度スケーリング。
通常、3DECのタイムステップはモデルの中でもっとも小さいグリッドポイントの質量で決められています。動的シミュレーションにおいては、そのような設定だと、現実的な時間で実行不可となることがあります。動的解析においてはグリッドポイントの質量が重要なので、通常の密度スケーリングは適用できません。しかし、多くの場合、小さいタイムステップは局部の非常に小さなゾーンの結果に影響があるだけで、解析全般への影響はあまりありません。局部ゾーンの密度スケーリングは、この局部の非常に小さなゾーンの影響を無視し、モデル全体の挙動を評価するための方法として利用できます。
高次の四面体要素の追加。
3DEC の通常の四面体要素は荷重条件によって高次の塑性ひずみが生じる場合、精度が落ちることがあります。ゾーン内部の混合離散化方法はこの精度問題を解決しますが、6面体ブロックに制限されています。高次の四面体要素は、高度な塑性問題に対して精度がよりよくなり、混合離散化方法の適用の形状制限もありません。
UDMオプション。
UDM オプションにより、ユーザーは独自のブロック構成則を記述することができるようになります。その構成則モデルはDLLファイルとしてコンパイルでき、ユーザーの指定によって実行中にリンクされます。使用法、例題もオプションの中に含まれます。UDMオプションには、以下の構成則も含まれます。
- 異方性
- cam-clay
- 二重降伏
- drucker
- finn
- mohr
- 直交異方性
- ss(ひずみ軟化)
- subiquitous(異方性を考慮した塑性)
- ubiquitous(異方性を考慮した塑性)
- クリープモデル (burger, cpower, cvisc, cwipp, power, pwipp, viscous, wipp)
グラフィック出力機能の改良。
グラフィック出力機能の改良により、グラフィックファイルへの出力品質が向上しました(レンジ、カラー、背景、陰線処理、および線のタイプなどの指定が可能)。これにより、3DECから直接出力したものを報告書に利用することが非常に容易になります。
Poly cube
Poly cubeは3DECで複雑な形状を生成するためのモデル作成ツールです。PGENプリプロセッサの代わりに使用可能です。輪郭線を定義、あるいはDXF ファイルから輪郭を抽出し、形状を生成することが可能となります。PGENによる生成されたものより、poly cubeを使用して生成されたブロックのほうがゾーン分割が容易になります。 |
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ビーム要素の追加。
鋼管などの空間支保のシミュレーションを行うことのできる、ビーム要素が追加されました。
表面応力図化機能追加。
3次元体の表面応力コンター図(断面図と異なる)の作成が可能となりました。現状ではブロックコンター図として応力のみに適用が可能です。
境界履歴指定の拡張。
複数の境界履歴の使用が可能となりました(以前のバージョンでは3つの方向に1つの履歴のみ定義可能)。各グリッド・ポイントは独自の履歴項目を持つことが可能です。
ジョイント内部の流体挙動の計算。
3DECには、ジョイント内部における3次元流体の計算機能が追加されました。平面流、パイプ流、結点流の考慮ができます。それぞれの流れは、ジョイント表面、交差面およびブロックコーナーに適用できます。
マウス操作機能追加。
グラフィックスモードにおいて、左マウスボタンでモデルを移動、回転させることができます。右マウスボタンでは選択したブロックをセンタリングしたり、回転させることができます。
コンターカラーコントロール機能追加。
コンタープロットコマンドで色を指定することにより、ユーザーはコンターのカラーを指定することができます。例えば、「plot xsec syy red green」では、赤から緑のコンターカラーを設定することができます。
応力表示平面の定義機能追加。
応力コンターを表示させる平面をユーザーが任意に指定することが可能です。表示平面は3次元的表示であり、掘削ブロックなどを回転させて、よりわかり易く表示することが可能となります。