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機能MAGNA/TDM:電磁波解析ソフトウェア

応用分野 電磁波現象一般、マイクロストリップライン、導波管、アンテナ、シールド他
解析手法 時間領域差分法(FDTD法)
対象次元 3次元
セル形状 直方体(等ピッチ、可変ピッチ)、サブグリッドメッシュ
未知数 電界Eおよび磁界H
結電方法 電圧、電流、電界、磁界
入力波形 ガウシアンパルス、sin波、矩形波、ステップ関数、ウェーブレット、 sinm*cosnパルス、ユーザー定義波形
材料特性 等方性 導電体、誘電体、磁性体、損失性(複素表現)媒質
異方性 導電体、誘電体、磁性体(各対角項)
分散性媒質(ドルーデ、デバイ、ローレンツ)
集中定数 抵抗、コンデンサ、コイル、ダイオード
境界条件 完全吸収境界(PML)、電壁、磁壁、周期境界
出力 電界、磁界、ポインテングベクトル、電圧、 電流、インピーダンス、Sパラメータ、利得、指向性
付属機能 フーリエ変換、遠方界、平面波入力、ビーム波入力、リスタート機能、 リスト出力機能、結果足し合わせ機能
モデラー モデル作成 汎用モデラー、CADインポート機能(IGES、DXF、VDA、Parasolid、ACIS)、 オブジェクト編集、自動メッシュ
結果表示 2Dグラフ、等高線図、ベクトル図、指向性図、 スミスチャート、アニメーション


FAQ

 
Q MAGNA/TDMはどんな製品ですか?
 
A

時間領域差分法(FDTD法)を用いて対象空間内の電磁界分布を時刻ごとに逐次計算を行い、目に見えない電磁波伝搬現象の視覚的理解を支援する、プリポスト・ソルバー一体型の電磁波解析用ソフトウェア(自社開発製品、1997~)です。
製品開発の背景として、昨今の電子機器の信号の高周波化(短波長化)に伴い、機器サイズに対して波長が無視できなくなってきており、従来の集中定数回路設計理論の代わりに空間を含めた立体回路(分布定数回路)として捉える必要が出てきました。そして、電磁波の発生抑制や遮蔽技術の開発が急務になっていますが、電磁波を目で確認できないことがこれらの解決を困難なものにしています。
そこで、これらの問題解決を支援する目的で開発されたのが本ソフトウェアであり、本ソフトを有効に利用することで、実験や施設利用に関連するコストの削減や、設計段階で事前に電磁波の挙動を予測することで開発の効率化が期待できると考えられます。
適用範囲としては、アンテナ、導波管、共振器、マイクロストリップライン、フィルタ、シールド、電波吸収体をはじめ、メタマテリアル、フォトニック結晶、金属表面波など光学分野の解析にも拡大しつつあります。

 

 
Q 時間領域差分法(FDTD法)とはどういった手法ですか?
 
A

アンテナや散乱体を含む空間をセルと呼ばれる直方体または立方体の微小要素でメッシュ分割を行い、ファラデーの法則、アンペアの法則を元に定式化した差分式に従って、各セルの電磁界について時刻ごとに逐次更新していく手法です。
演算量はモデルの規模(セル数)にほぼ比例するため、要素数に対して幾何級数的に増大する有限要素法(FEM)やモーメント法(MoM)といった他の手法と比較して、大規模な問題を解くのに有利な条件となっています。また、時間領域法であるため、電磁波の過渡現象を直接確認でき、計算結果を一度フーリエ変換することで周波数特性を計算することができます。

各手法についての比較表を以下に示します。

表.各手法の比較
計算手法 FDTD法 FEM モーメント法
時間領域法 周波数領域法 周波数領域法
計算時間

要素数に比例

要素数の2乗に比例
(行列計算が必要)

要素数の3乗に比例(行列計算が必要)
使用メモリ



計算可能な
メッシュ数

数千万~数億セル
形状近似はFEMに劣るものの、任意形状に対して適用可能

数百万要素
任意形状に対して適用可能


線や面など単純な形状に限定される
 

 
Q Q.モデル作成機能、CADデータの取り扱いについて教えてください。
 
A

円柱、球といった基本形状を組み合わせて作成するほか、付属の高機能モデラーGiDを使用することで数式入力によるモデル作成(スパイラル、ヘリカル形状など)や、押し出し機能、ブーリアン演算機能を使用した任意形状の作成が可能です。
また、以下のCADデータのインポートが可能です。
対応CADフォーマット:IGES, DXF, VDA, Parasolid, ACIS

 

 
Q 損失のある材料(誘電損失、磁性損失)の計算はできますか?
 
A

A.複素誘電率、複素透磁率を考慮することができます。
複素誘電率εr=εr'-jεr"の実部はεrに、虚部はσ=ωε"=2πf*ε0*εr"(周波数fは代表値)として入力します。
同様に、複素透磁率μr=μr'-jμr"の実部はμrに、虚部はσ* = ωμ"=2πf*μ0*μr" として入力します。

 

 
Q 負の誘電率、透磁率を扱うことはできますか?
 
A

Drude分散材料を使用することで考慮できます。

 

 
Q 複数のプロジェクトを連続して計算することはできますか?
 
A

あらかじめ計算用ファイルを用意しておき、バッチファイルを作成することで可能です。

 

 
Q 結果表示機能について教えてください。
 
A

以下の結果表示が可能です。

  • コンター表示、ベクトル表示、等値面コンター表示、オブジェクト面コンター表示
  • ラインプロット
  • アニメーション
  • 時間波形/周波数特性グラフ
  • スミスチャート
  • 指向性パターン(2D、3D表示)
  • リスト出力機能
 

 
Q 電磁界の各成分を数値として出力できますか?
 
A

時間波形、周波数特性のグラフはもちろんのこと、スライス面上に任意のラインを設定して、そのラインプロットを出力したり、指定した領域のセルについてリスト出力(IJKインデックス順出力、ワークシート出力)することが可能です。いずれも出力形式は、csvデータ形式です。

 

 
Q 計算ファイル、結果ファイルのフォーマットは公開されていますか?
 
A

付属のマニュアル内でフォーマットを公開しております。

 

 
Q ソフトの体験版はありますか?
 
A

製品版を1ヶ月間無料貸し出ししております。円滑にソフトをご試用いただけるよう、事前に無料体験セミナーの受講をおすすめしております。
無料体験セミナーは隔月開催しておりますので、別途お問合せください。

 

 
Q ライセンス形態はどのようになっていますか?
 
A

ノードロックライセンスになっています。プロテクトキー(USBキー)を挿したマシンでのみ動作可能です。

 

 
Q 64ビット版には対応していますか?
 
A

Windows XP 64bit Editionに対応しています。

 

 
Q 並列計算は可能ですか?
 
A

Multi-CPU搭載のマシン上で並列計算が可能です(Ver.6.0~)。

 

 
Q Linuxには対応していますか?
 
A

ロングジョブなどの計算をLinux上で実行可能です(Ver.6.0~)。モデル作成、結果表示はWindows上での作業になります。
動作確認済みOS:Red Hat Enterprise Linux, CentOS

 

 
Q ソフトのトレーニングは可能ですか?
 
A

ソフト導入時は無料にてトレーニング可能です。それ以外は有償での対応になります。

 

 
Q 「お客様の広場」ホームページにログインするにはどうすればよいですか?
 
A 「お客様の広場」ホームページは、保守契約を結ばれているお客様向けのサービスで、最新プログラム・マニュアルのダウンロードサービスのほか、ソフト使用上のよくある質問と回答(FAQ)について公開しております。
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