特徴
近年急速にニーズが高まってきている、地震時における地盤の挙動が構造物へ与える影響について、検討を行なう上で欠かせないのが液状化の検討です。ただ地盤の検討というだけでも敬遠されがちですが、液状化の検討となるとなおいっそう手が出なかったのが実情ではないでしょうか。このLiQSMARTを使えば難しかった液状化の検討が、“SHAKE”程度の入力項目で手軽に行なえるようになります。さらに土質試験の結果などが無い場合には、N値などから液状化強度など各種パラメータを推定する機能もありよりいっそう使いやすくなっています。また応答変位法の機能を内蔵しており、杭の応力を求めることができます。 | ![]() |
解析データを簡単に作成できます
- 広く用いられている全応力解析プログラム「SHAKE」のデータに、液状化強度曲線のデータを追加するだけです。
- N値と地盤種別だけしかわからなくてもデータ作成支援機能により解析ができます。
特別なテクニックは不要です
- 有効応力解析のような難しい解析条件の設定は必要ありません。
- 解析が容易なだけでなく,安定した結果を手に入れることができます。
詳細な検討が可能です
- 有効応力解析と同等の精度を確保しています。
- 充実したポスト処理機能により,解析結果の検討が的確に行えます。
- 応答変位法の機能により、杭の応力を算定することができます。
機能詳細
累積損傷度を考慮した簡易液状化解析手法 ※1
本解析手法は、地震動の半波毎に地盤物性を評価し、これに応じて剛性を変化させる時刻歴応答計算法です。半波とは、せん断応力やせん断ひずみの応答値がゼロ線を交差してから次にゼロ線を交差するまでの時刻歴の区間のことです。本解析手法は時刻歴で地盤の剛性及び強度を半波ごとに変化させ、ひずみと累積損傷度を考慮してせん断剛性を算出することにより、液状化過程を反映した地震応答解析を可能にしました。

データ作成支援機能
試験結果が無い場合N値などの値を基に各種パラメータを推定することが出来ます。
- せん断波速度(Vs)推定式: 今井式/道路橋式
- 動的変形特性: ユーザー定義式/土研式/告示
- 液状化強度曲線: 線形/龍岡/東/建築指針/道路橋示方書
液状化判定機能
各種液状化判定機能を装備しており対象構造について最適な手法を選択できます。
- 過剰間隙水圧比
- FL値: 建築基礎構造設計指針/道路橋示方書/「港湾の施設の技術上の基準同解説」
杭応力算定機能
LiQSMATにより液状化を考慮した応答解析から得られる変位と剛性を用いた応答変位法により杭の断面力および変位を求めることができます。


図化機能
- 最大応答値分布: 加速度/速度/変位/過剰間隙水圧比/最小剛性/最大相対変位
- 時刻歴応答波形: 加速度/変位/せん断応力/せん断ひずみ/過剰間隙水圧比
- 伝達特性: 応答スペクトル/伝達関数/フーリエスペクトル
※1 特許出願2000-19352(東京電力(株)、東電設計(株)、(株)竹中工務店の3社により共同出願中)