個別要素法(DEM:Distinct Element Method)を使う -土木分野におけるDEMの適用-名古屋工業大学 都市社会工学部 社会工学専攻 前田 健一 准教授
講座概要
個別要素法(Distinct Element Method)は、Cundall(1971, 1979)によって
提案され発展してきた不連続体の運動を解く解析手法である。最初は岩盤力学の
問題に導入され、その後地盤の問題に応用された。現在では様々な問題に適用さ
れている。
DEMでは、剥離、滑り、要素間の新しい接触という連続体ベースの解析手法で
は追跡することができない現象を簡単なアルゴリズムで計算することができる。
解析対象をつくり、破壊し、その後も見ることができる。ここが魅力である。
したがって、材料自体の構成則を必要せずに、解析対象では何が起きるのか、
なぜこんなことが起きるのかをということを数値実験できる。その点が魅力的で
ある。連続体解析(有限要素法など)にくらべるとずいぶんとわくわく感に富ん
でいると思われる。本講座では、その基礎から計算方法、そして解析事例を中心
に問題点やその対処方法について述べる。
目次
第1講 なぜDEMを使うのか?(そのはじまりから、期待すること) | |
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数値実験をしてみる | |
第2講 DEMとは? (そのモデリング) | |
その原理と数値計算の基本 | |
第3講 DEMを動かすためには?(そのパラメータの意味と決定) | |
これを知らなければはじまらない!?,粒が集った粒状体の性格と粒子特性 試して考えるパラメータの意味 解析対象を作る 実行する |
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第4講 DEMは強力な数値実験技術! | |
適用例:失敗例とその解決例 解析結果をどうみるのか DEMの結果から応力とひずみを算出してみる もう一度結果を考える |
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第5講 おわりに(気をつけること、期待すること) | |
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