Simcenter Flomasterの特徴
スマートモデリング
斬新で柔軟な.NETアーキテクチャを採用したFloMASTERは、開発や設計、製造そしてメンテナンスなど様々な工程のエンジニアに対し、直感的に使いやすく、わかりやすい操作環境を提供します。
データ入力の優先機能
形状や特性データを設定する際に入力ミスや設定ミスが発生する可能性があります。そこでFloMASTERでは、形状や特性データを設定する際に、色によるデータ入力の優先度が表示され、ミスの低減に威力を発揮します。
拡張性
コンポーネントのカスタマイズ
Visual Cを使用し、ユーザー独自の任意の数式表現を有する解析モデル(Analytical Model)を作成できます。
スクリプトを利用したコントロールシステムの記述
C#やVB.NET、VB Script、JAVAによるコントロールロジックの記述が可能です。
データベース
形状や特性データを設定する際に入力ミスや設定ミスが発生する可能性があります。そこでFloMASTERでは、形状や特性データを設定する際に、色によるデータ入力の優先度が表示され、ミスの低減に威力を発揮します。
情報の履歴(追跡記録)機能
入力したデータや解析結果の履歴機能は、エンジニアの作業工程を簡単に追跡可能にします。その結果、作業効率が画期的に改善できます。また以前解析した際の入力データを簡単に確認・復元できるので、パラメトリックスタディに非常に有効です。
コンポーネント
FloMASTERはパイプやバルブ、そしてポンプなど熱流動解析で使用する一般的なコンポーネントを実装します。
また熱伝導を表現するSolid Bar、固液間の熱の授受を表現するThermal Bridgeなどの固体(Solid)コンポーネント、バネ・マスを表現する機構系のコンポーネント、そしてポンプの回転数やバルブの開度を制御するコントローラコンポーネントなど様々なコンポーネントを使用した熱流動システムを、エンジニアは容易に構築できます。
解析タイプ
FloMASTERは水やオイル、LNGなどの非圧縮性流体、空気やメタンガスなどの圧縮性流体、そして気液二相流(スチーム)の大きく3つのグループから構成され、定常状態と過渡状態の熱流動解析を行うための14種類の解析タイプを有します。
非圧縮性グループ(Incompressible Flow)
解析オプション | 概要 |
等温定常計算 | 各種配管系やエンジン冷却系などの流配、圧損を検討 |
定常熱伝達計算 | 熱を考慮した定常状態での温度、流配、圧損を検討 |
等温過渡計算 | 水撃解析や液の脈動解析、タンクの液位変化などを検討 |
過渡熱伝達計算 | エンジンの暖気やモード走行時の冷却水の温度変化などを検討 |
リスタート計算 | 計算の再実行機能 |
流量配分計算 | 要求流量を満足するバルブ開度やオリフィス径などを検討 |
プライミング計算 | 封入された気体を液体が押出し充填される事象を検討 |
圧縮性グループ(Incompressible Flow)
解析オプション |
概要 |
定常計算 |
ガス配管やエンジン排気系などの流配、圧損を検討 |
過渡計算 |
ブローダウン解析やガスの脈動解析などを検討 |
流量配分計算 |
要求流量を満足するバルブ開度やオリフィス径などを検討 |
リスタート計算 |
計算の再実行機能 |
二相流グループ(Two Phase Flow)
解析オプション |
概要 |
定常計算 |
スチームラインの流配、圧損を検討 |
過渡計算 |
スチームラインの過渡的な解析を検討 |
リスタート計算 |
計算の再実行機能 |
また作動流体の相が同一の場合に利用可能な流体混合計算(Fluid Mixing)や、未発達な流れの圧力損失を検討可能なコンポーネントの相互作用計算(Component Interaction)、 ラジエータの気流パスを考慮した領域分割計算(Segmentation)などの解析オプションを選択できます。
作動流体
FloMASTERではV7.8.0以降にNIST(アメリカ合衆国の国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology)) REFPROP 9.0の物性データベースが同梱れました。使用する作動流体の温度範囲と圧力範囲を指定するだけで、物性データベースから自動的に物性が抽出・作成され、作動流体を簡単に定義できます。
インテグレーション
FloMASTERではAPI(Application Programming Interface)を使用する事で他アプリケーションから制御可能です。Microsoft ExcelのExcel VBAにより、ExcelのスプレッドシートからFloMASTERを制御できます。その結果、作成したモデルに対するパラメトリックスタディを簡単に実施できます。
またMATLAB/SimulinkRとの統合システム(FloMASTERのオプション)やFluent/STAR-CCMなど3D CFDとの統合システム(MpCCI(scapos AG)などサードパーティのシステムが必要)、そしてFloEFDとの連携システムを検討する事が可能です。