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サンプル&事例紹介THESEUS-FE:自動車室内熱環境シミュレーションプログラム

AC循環モード(アイドリング時)の過渡温度分布変化(車室内空気領域は1領域)AC循環モード(アイドリング時)の過渡温度分布変化(車室内空気領域は1領域)   換気停止時における過渡温度変化換気停止時における過渡温度変化
     
     
     
流速分布(3次元定常CFD計算結果)から計算された局所熱伝達率流速分布(3次元定常CFD計算結果)から計算された局所熱伝達率   快適性の評価快適性の評価
     
     
     
輻射を考慮した排気システムの計算例輻射を考慮した排気システムの計算例   輻射を考慮したアンダーフードの大規模熱解析輻射を考慮したアンダーフードの大規模熱解析
     
     
     

適用事例

ヘッドライトの伝熱解析

今回の新ふく射モデルでは鏡面反射が考慮され、さらに熱源からのふく射は短波長ふく射として計算が可能となりました。

鏡面反射と拡散反射

ふく射表面の物性として磨かれた金属面または高い反射性を有するコーティング面のような鏡面を定義するためにこの新機能を使用できます。表面における反射は完全な拡散反射、完全な鏡面反射あるいはそれら2つが組合された反射(現実にはこの反射がほとんど)があります。新ふく射モデルは高い反射性を有する反射鏡が搭載されている自動車のヘッドライトに対するふく射モデルとして使用できます。新ふく射モデルでは表面の反射特性を0(拡散反射)≦Specularity Factor≦1(鏡面反射)によって定義します。

鏡面反射と拡散反射 鏡面反射と拡散反射

短波長ふく射熱源

短波長ふく射熱源としては2種類の入力タイプが新たに追加されました。1つ目(DEFSUNR)は高出力のLEDの製造メーカーから提供されるRayfileと呼ばれるデータファイル形式で入力します。このファイルには熱源から射出されるエネルギー割合を持った膨大な数の光線(100K~50M)データが含まれています。
二つ目(DEFSUNS)は熱源の表面からの射出エネルギー量(出力)を入力します。この入力タイプは従来のライトのバルブのフィラメントに対して使用されます。そのフィラメント形状はワイヤーとするかまたは近似的な形状である円柱形状とします。

短波長ふく射熱源(ライトバルブ) 短波長ふく射熱源(ライトバルブ)

自動車のヘッドライトの伝熱解析事例

前述の2つの新機能(鏡面反射と短波長ふく射熱源)を使用して自動車のヘッドライトの伝熱解析とヘッドライトの放射照度分布解析がTHESEUS-FEで可能になりました。さらに、各表面におけるふく射フラックスの透過率、反射率と吸収率の波長依存性を考慮することが出来ます。
また、THESEUS-FEのカップリング機能を使用した3D-CFDソフトとの連成計算を行うことにより、ヘッドライトの内側の空気の流れを考慮した熱流動解析も可能になります。このカップリング機能につきましては裏面に説明を記載致します。GUIの新機能として、鏡面反射を考慮した光線経路の可視化と放射照度分布を図化処理することが可能となり、この機能により部品の温度分布の最適化ばかりではなく、ヘッドライトの放射照度分布の最適化も同時に行うことが可能になります。
THESEUS-FE単体によるこの伝熱解析の計算時間は前処理(形態係数と光線経路の計算):493秒、伝熱計算:44秒となっていて、ヘッドライトの配置と反射鏡形状のパラメータサーベイを短時間で行うことが可能です。

短波長ふく射熱源(ライトバルブ) 短波長ふく射熱源(ライトバルブ) 短波長ふく射熱源(ライトバルブ)
ライトバルブの定常温度分布 ライトバルブの定常温度分布
ライトの定常温度分布 ライトの定常温度分布