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サンプル&事例紹介CHIP:制約論理プログラミング言語

アプリケーション事例

PILOT 乗務員スケジュール再作成システム

背景

PILOT 乗務員スケジュール再作成システムCOSYTECはSAS Data(デンマーク)と共同で、CHIPによりSAS(Scandinavian Airlines System)向けデイリーの乗務員再スケジューリングシステムを開発しました。
このシステムはSASの既存の情報システムと統合され、コペンハーゲン、ストックホルム、オスロの乗務員トラフィックコントロールセンターで利用される予定です。センターでは、キャビン及び客室乗務員の予定が実行できなくなったときにオペレータが新たに乗務員を割り当ててゆきますが、システムはこのオペレータの作業をサポートします。
既存のOR、AIの手法を融合しているのでCHIPによりプログラミングすれば、既存言語に比べてかなりの利点があります。地理的な制約、労働時間、組合との協約、再スケジュールのたて方、スタッフのスキル等の種々の制約条件をすべて満たす解を秒単位で出します。

アプリケーション

PILOT 乗務員スケジュール再作成システムSASでは、他の航空会社と同様に、フライトスケジュールおよびフライトへの乗務員の割付を数週間前に作成します。フライト、オフィス事務、トレーニング、待機、終業、休日等の乗務員スケジュール表が作成されています。
このスケジュールが日々運用されてゆくにつれ、フライトの遅れ、乗務員の欠勤などにより予定変更され、再作成する必要があります。もし、欠勤した乗務員の代替要員を割当られなければ、フライトは遅延あるいは欠航してしまう可能性もあります。
オープンフライト(日々の運用で生じた乗務員未割当のフライト)を解決するために、従来の方法では、まずオープンフライトを遅らせて、小規模な問題に直結させ、場合によっては、待機要員や、低レベルのスキルのスタッフを割り当てていました。このような方法では、リアルタイム性に欠けるため、手作業で補完する必要性がありました。
CHIPがオープンフライトを手作業で割り付ける部分を、次のように模擬化します。

  • 第一フェーズでは、解を改善できる可能性のある変更項目をすべて調べて保存します。それぞれの項目は、コスト評価されます。
  • 第二フェーズでは、CHIPのシステム組み込みの制約のCYCLE制約を用いて、項目の組合せを選択します。解の質は、解消されたオープンフライトの数、制約条件の満足度により評価されます。
    最終的な解は次のような制約条件を満足する必要があります。
  • 乗務員のスケジュールは時間的および空間的に可能なものである
  • 乗務員は必要なスキルを持っている
  • スケジュールは法律および労働協約を順守している
  • 各変更項目は会社の再スケジュールルールにのっとっている
得られた効果

システムは現在の手作業での方法を補完し、殆どのオープンフライトを解消します。システム化によって節約できた時間により、オペレータは重要な事項に集中し、創造的なスケジュールを考案する時間ができました。
オペレータが考案した新しいスケジュール戦略は、再度CHIPによりシステム変更でき、また、会社のルールが変わった際もすぐにアップデートできます。
このシステムでは、100個のオープンフライトを100人の乗務員に対して、ミッドレンジのUNIXワークステーションにて約1分で解が出ます。開発元はCOSYTEC、開発期間は6ヵ月間でした。


 
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