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サンプル&事例紹介CHIP:制約論理プログラミング言語

アプリケーション事例

LOCARIM フランステレコム インテリジェント配線

背景

LOCARIM フランステレコム インテリジェント配線CENT(フランステレコムの研究センター)はビルの配線の企画・設計システムのプロトタイプを制約プログラミングの手法を用いて開発しました。
COSYTECはCHIPを利用して、フランスの著名な情報サービス企業TELESYSTEMと共同でフランステレコム向けにこのアプリケーションを実用化中で、現在最終段階にあります。
大きなビル用に配線を設計するのは大変複雑な問題で、今まではこれに向くシステムは殆どありませんでした。CHIPはこの問題を解くだけでなく、コストの最適化も行います。

問題

配線(電力、音声、情報系)は次のようにネットワークとして表現されます。
メインのスイッチボックスが各階のサブボックス(各階に1個または複数ある)とつながっています。サブボックス同士もつながっており、各部屋の端子は、同じ階のサブボックスの何れかとつながっています。ケーブルの種類は接続するものによって異なります。また、ケーブル保護のため数本をグルーピングして、シャフト内に通す必要があります。
ケーブルネットワークの設計は以下のような性質の異なる制約条件を考慮することが必要です。

  • ビルの各空間の構造を考慮していること(廊下、部屋、吊り天井、上げ床等)
  • 配線の技術的制約(容量、スイッチ、端子の位置等)
  • コスト上の制約(材料コストおよび工事コスト)
解法

システムは以下のように問題を解きます。
まず、スキャナーから読み取った設計図面を背景に用いて2次元のフロアプランをエディタで入力します。このとき、必要以外の情報は無視できます。このフロアプラン情報がエラーチェック(角度、隣接する部屋の間の距離等をチェック)され、さらに自動的に3次元のビル情報となります。
このビル情報のもとでユーザーがさらに配線の技術上の制約条件やコスト上の制約パラメーターを入力し、また、スイッチボックスの位置も指定します。すると、システムが端子の配置を自動計算します。(尚、位置はユーザーが修正、追加、削除することもできます)その後、端子とスイッチボックス間の配線可能なエリアが自動計算されます。(尚、このエリアもユーザーが2次元あるいは3次元表示のエディタにより修正することができます)
最後に、推奨する配線結果が分析レポートとともに表示されます。
配線が複数のビルにまたがる場合も取り扱いが可能です。
このアプリケーションは、SUN SPARC Station上で開発中です。CHIPのオブジェクト指向機能CHIP++がCHIPの強力な制約記述、解消系とともに使用されています。また、グラフィックのXGIPが使われ、さらに若干のC-プログラムとの統合利用のためCLICも使用されています。

利点

このシステムを利用すれば、より少ない人員、より少ないコストで、バランスのとれた、信頼性の高いサービスが提供できます。
また、同一の人員のもとで新しいサービスを行う等の状況にもすぐに対応できます。
このシステムは、CHIPの強力な制約論理を用いてパッケージ開発され、大部分の人員配置問題に応用することができます。


 
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