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サンプル&事例紹介CHIP:制約論理プログラミング言語

アプリケーション事例

FORWARD 石油精製スケジューリング

背景

FORWARD 石油精製スケジューリングCOSYTECは石油化学分野のトップエンジニアリング企業であるTechnipと共同で石油精製プロセスのシミュレーション、スケジューリングシステムを開発しました。
システムは石油精製のスケジュール作成者のための意志決定ツールで、原油の到着、精製、調合、出荷に至る複雑なプロセスを管理します。
FORWARD-CHIPと呼ばれる、FORWARD(プロセスユニットのイベント駆動型シミュレーションを行うためELF社により開発されたFORTRANベースのシステム)と、CHIPを統合したプロダクトによりスケジューリング、シミュレーションを行います。

問題

システムは多種多様な質の原油から種々の精製製品、半製品を生産している精製プラントに適用可能です。原油は通常タンカーまたはパイプラインで供給されます。原油ビジネスの性質として、経済環境、製品の需要量の変動に対処できなければなりません。毎日の製造計画は次の基本的な条件を満足していなければなりません。

  • 原油、半精製品在庫量の最小化(タンク1基分の在庫が約5億円の価値がある)
  • 需要量に対する追従(販売価格1円の変動が大きな需要変動となる)

今までの計画方法は、電話、白盤、表計算ソフト、膨大な量のデータのテキスト形式での表示によるものでした。
大部分の石油精製プラントで導入されている既存の工程制御システム、原油輸入計画、LPによる精製計画、販売システム等の情報システムとFORWARD-CHIPをORACLEデーターベースを通じて統合します。
システムは、各会社のルールを反映できるようにカスタマイズできます。
また、原油の輸送、精製、混合を統合したシステムですが、マルチユーザー・マルチタスクで業務ごとに個別処理できます。

システム

システムはいくつかのモジュールからなっています。

  • FORWARD・・・・・・精製シミュレーション向けの非線形のシミュレーションツール
  • GUI・・・・・・シミュレーション過程のモデル定義、実行、結果解析のためのグラフィック画面・ガントチャートによるインターフェース
  • Mix optimization・・・・・・CHIPのRATIONALソルバーモジュールで、原油の混合比率を、蒸留工程が最適化されるように決定する
  • Blending optimization・・・・・・CHIPのRATIONALソルバーモジュールで蒸留後の中間製品の混合比率を、最終製品の品質が維持できるレベル内でコスト最小になるように決定する
  • Expert rule・・・・・・シミュレーションプロセスを制御、援助する知識ベースシステムで、スケジュール修正を行ったほうがよい等の警告やエラーを検出する
ユーザーの利用環境

シミュレーションにより約100MBのデータが生成されます。このシステムのような洗練されたユーザーインターフェースがなかったなら、結果をとても解析できないでしょう。ユーザーは次の2種類の画面によりデータにアクセスできます。

FORWARD 石油精製スケジューリング精製プラントのイメージ

精製プラントのグラフィカルな表示で、処理プロセスや配管や貯蔵タンクや出荷場所等をマウスを用いたドラッグ&ドロップの方法で定義できます。精製計画は編集でき、製造条件等のパラメーターとともに保存できます。シミュレーションプロセスの実行中には、精製プラントの各時点での状態を表示できます。

ガントチャート

処理プロセス毎のイベントの時系列表示で、ユーザーはイベントおよびアクションを設定し、数週間のシミュレーションを行うことができます。

稼動状況

システムはヨーロッパの2ヵ所の大規模な石油精製プラントのために開発され、現在フィールドトライアル中です。


 
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