アプリケーション事例
CREW 乗務員システム
時間管理
企業間競争が激しくなるにつれて、作業パターンやシフトパターンをフレキシブルに作成・運用することがますます必要になってきています。つまり、最小のコストでスタッフに仕事を割り付けることが、業務運用や企業戦略に求められてきています。
背景
COSYTECは、フランス鉄道のTGVの食堂車サービススタッフを時刻表に基づき割付するシステムのプロトタイプを開発しました。さらに、このプロトタイプを基に、フランスの有数の情報サービス会社Gsiが、フランス国内のTGVネットワークのサービスを一手に請け負っているServair社向けに実用システムにしました。
ここでのCHIPを用いた方法は一般性を持っており、同様の方法が病院、生産工場、学校、空港、その他効果的なスタッフ勤務体制が利益になる場合に適用できます。
問題
この会社は、月ごとの列車の時刻表を基に、6000~7000の食堂車サービス作業に対してスタッフを適切に配置する必要がありました。従来の人手による解決方法では、作業量の平準化を行うことができませんでした。また、立案過程が定式化されていないので、コストを最小化したり、計画立案後に変更したりすることが困難でした。
このシステムでは、この問題を次の2つの段階に分け、CHIPを使って、問題を解決しています。第1段階では、列車時刻表を基に作業量を計算し、往復して行なう作業(ツアー)を見つけだします。第2段階では、スタッフをツアーに割りつけます。
制約条件
このシステムは、要求されるスタッフの人数を最小化し、同時に次の作業制約をバランスさせます。
- スタッフのスキル - バーのスタッフ、ウェイター、etc.
- 労働条件 - 28日中21日勤務、7日休日
- スタッフの欠員 - トレーニング中、休暇、病欠、etc.
- 特別なルートのルール - 長距離、短距離
- 仕事の負荷バランス
- 週末のルール - 週末には帰宅できる必要があるetc.
- 月末の取り扱い
- 現在運行中の列車の取り扱い
このシステムは、高度なユーザーインターフェースを通じて利用できます。ユーザーは解を分析したり、満足がいくまで制約条件を変更したり、取り消したりできます。従来の手作業で数週間かかる方法に比べて、数時間で解を導くことができます。
開発
COSYTECとGSIは2人月でプロトタイプをモデル化しました。この期間には、解決過程の助けとなる様々な経験則のテストや、XGIPを使ったユーザーインターフェースとレポートや統計機能の開発も含まれています。
実用システムは、Gsiにより12ヵ月かけて開発されました。この中には、CHIPのデーターベースインターフェースであるQUICを使用したインターフェース開発および、既存情報システムへの統合期間が含まれています。システムはTGVアトランティックのサービススタッフ全員のスケジューリング業務について現在運用中です。
利点
このシステムを利用すれば、より少ない人員、より少ないコストで、バランスのとれた、信頼性の高いサービスが提供できます。
また、同一の人員のもとで新しいサービスを行う等の状況にもすぐに対応できます。
このシステムは、CHIPの強力な制約論理を用いてパッケージ開発され、大部分の人員配置問題に応用することができます。
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