DICTRAとは?
DICTRAでは、熱力学データとモビリティデータを元に拡散方程式を解き、濃度分布の時間的変化を導出します。DICTRAおよび計算モデルの詳細については、Thermo-Calcマニュアルの Diffusion Module (DICTRA) Documentation Set に記載されています。
DICTRAの特徴
- Region毎にGrid Pointを設定
- Grid内では局所平衡を仮定
- Grid間で化学ポテンシャルの勾配を計算し、それを元に元素のfluxを求め、拡散方程式を解く
- Thermo-Calcのエンジンにて局所平衡を計算
DICTRAでできること
- 合金の均質化
- 鉄鋼材料の浸炭および脱炭
- 高温耐熱材料の浸炭
- 鉄鋼材料の窒化
- 炭化物の焼結中の拡散
- 鉄鋼材料の浸炭窒化
- 析出粒子の成長および消失
- オーステナイト/フェライト拡散変態、成長または溶解
- 合金の液相拡散接合
- TTT線図の計算
- コーティング/基盤化合物における相互拡散
- 分散粒子の粗大化
- 炭化物の傾斜焼結
- 合金鋼中のパーライト成長
- ステンレス鋼中のシグマ相析出
- 異種材料間における溶接部の溶接後熱処理
機能
- 拡散方程式を解く機能
- 熱平衡計算を行う機能
- 流量保存則の式を解く機能
- 相界面の移動、グリッド調整機能
- 計算結果をグラフ表示するポスト機能