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コラム:再生可能エネルギー

CTCのGX支援サービス

エネルギービジネス推進部 GXビジネス推進課 太田垣 良

[2022/12/28]

「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」カーボンニュートラルにいち早く移行するために必要な経済社会システム全体の変革はグリーントランスフォーメーション(GX:Green Transformation)と呼ばれており、地球温暖化や気候変動への対応のため、各企業にはGXの推進が求められています。

CTCは、1990年頃から始めた気象データの解析・シミュレーションにおける技術をもとに、長年、再生可能エネルギー発電事業者へのコンサルティングサービスやシステム開発を行ってきました。
今回、各企業のGX推進を支援するために、従来個別に提供していたソリューションやサービスを体系化しました。本サービス体系は、GHG(温室効果ガス)の削減につなげる「GXソリューションフレーム」と、GHGデータを一元管理・分析する「GXデータプラットフォーム」で構成されています。

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GXソリューションフレームは、企業のGHG排出量の削減につながる再エネ導入・活用、設備利用の効率化、脱炭素燃料開発などの技術支援を行う「GHG削減ソリューション」、GX戦略の策定を支援する「GXアドバイザリサービス」の分類でGHG削減のための各種のソリューションをまとめたものです。
GHG削減ソリューションは、GHGのサプライチェーン排出量における算定・報告に関する基準「GHGプロトコル」※1に基づくScope1,2,3※1という算定範囲やビジネスの特性に応じて、シミュレーション、AI、分析、IT、MIなどの技術を組み合わせて、GHG排出量の削減につながる技術支援を行います。GXアドバイザリサービスでは、情報開示、削減シナリオの作成やエネルギーのGX戦略の策定、環境価値※2の取引支援や再エネの活用提案などを実施し、お客様の環境経営を支援します。
GXデータプラットフォームは、GHG削減に向けて各企業における経営企画部門や事業・拠点部門の連携を促すデータ活用基盤を構築するものです。現在多くの手作業が介在し課題となっている自社およびサプライチェーンのGHG排出データの収集・管理に加えて、データの可視化、AIによる分析が実施できます。

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CTCは今後も、マテリアリティ(重要課題)で掲げている「気候変動対応への貢献」に基づき、GX関連のサービスメニューを拡充し、お客様と社会のカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。

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CTCのマテリアリティ(重要課題)は、下記をご覧ください。
https://www.ctc-g.co.jp/company/sustainability/materiality/

※1 GHGプロトコル:GHGのサプライチェーン排出量における算定・報告に関する世界的な基準で、組織の排出量をサプライチェーンに応じて3つの範囲(Scope)に分けて、サプライチェーン排出量を各範囲の排出量の合計と定義している。以下、各範囲の説明(環境省ホームページからの引用)
Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

※2 環境価値:CO2を放出しないという再生可能エネルギーの「付加価値」のことで、証書化して取引が可能