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コラム:建設系

BIM/CIM 3D情報統合プラットフォームについて

建設営業部 営業支援課 保坂 正文

[2022/05/26]

建設分野では、国土交通省のi-Constructionを中心としたデジタル化推進施策が浸透し、官民共にIT技術を活用して更なる効率化・省人化に向けたDX:プロセス改善 を進めてゆく機運が高まっており、その中でBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling/Management)を活用したデジタル基盤が必要であると考えられます。

そのニーズに答えるため、「建設事業の一連のプロセスで生じる様々な情報を統合管理し、Webブラウザ上で3次元モデル表示等による “見える化” と情報更新が簡単に行えるWebプラットフォーム」というコンセプトでBIM/CIMの3D情報統合プラットフォームであるILSIMを開発しています。図1は、建設事業の一連のプロセスに対しILSIMが対応できる領域を示したもの、全体構想図になります。

図1 全体構想図

図1 全体構想図

ILSIMの特徴

1)統合ビュー

施工の進捗/現場管理など利用目的に応じて、モデルを統合して閲覧することができます。離れた場所にいる関係者が同じモデルをリアルタイムで共有・閲覧することができるため、受発注者、JV(共同企業体)、本社、協力会社間での合意形成などに広く活用できます。

2)属性管理

3Dモデルに様々な属性情報の付加やドキュメントリンクを行うことができます。3Dモデル上から必要な属性情報を迅速に参照・確認することができるため、業務効率化、冗長作業を改善し、タイムリーな対応を実現します。

3)クラウドストレージ直接連携

必要なデータを外部クラウドストレージに置くことができるため、設計図面類や日々更新される現場情報など、社内外関係者とやりとりする工事データを簡単に連携・参照することができます。外部ストレージ上にある3Dモデルを閲覧することができます。

図2 統合ビュー

図2 統合ビュー

上記の特徴により、ILSIMを用いることで異なる場所にいる担当者の分担作業を効率化することができ、例えば、現場から上がるデータを自動化(センシング)する仕組みと融合させることで従来ワークフローからの大幅な省人化を実現します。また、デジタルツインを実現するために、収集した様々なデータから、現場に詳しくない担当者でも容易に現場状況を把握・判断するためのダッシュボード表示など、諸機能の開発を進めているところです。

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BIM/CIM 3D情報統合プラットフォーム ILSIM
https://www.engineering-eye.com/ILSIM/