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コラム:マテリアルデザイン

エントロピー損傷に基づく熱可塑CFRPの寿命定量化
(JST未来社会創造事業 令和元年度新規研究開発課題で採択)

CAEソリューション営業部 東日本CAE営業課 森 一樹

[2020/02/19]

東京理科大学 小柳 潤 准教授をリーダーとした産学連携チームで行う研究「エントロピー損傷に基づく熱可塑CFRPの寿命定量化」が、国立研究開発法人 科学技術振興機構 委託研究 未来社会創造事業の重点公募に採択されました。
本研究では、自動車用途の熱可塑炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を対象に、マルチスケール解析を駆使して分子の構造からCFRPの現在の強度および余寿命を定量的に予測する基盤技術を構築します。分子スケールとマクロスケールの強度・寿命特性を定量的にリンクする物理量としてエントロピーに着目し、これを用いて分子レベルの劣化・損傷からマクロに発現する残存強度・余寿命を高精度に予測します。
本研究の中で弊社は、分子動力学計算を使った解析を行います。条件を振った多くの結果が必要になるため、クラウド計算機を使う必要があります。クラウド計算機は、従来よりも短時間で得ることができる為、限られた時間の中で結果を求めるには重要なツールとなります。本研究で弊社は、早期に大量のデータを集めるために、Exabyte.io(米国)のようなクラウド計算機を使用します。

エントロピー損傷に基づく熱可塑CFRPの寿命定量化 ~マルチスケール解析を利用した残存強度評価~