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サンプル&事例紹介ANSYS AUTODYN:衝撃解析ソフトウェア

水中爆発及びバブルパルスの解析

水中で爆薬を爆発させると、爆発によって衝撃波が発生すると同時に、爆発生成ガスが水中でバブルとなって膨張・収縮を繰り返しながら浮上していく。このバブルが収縮して再び膨張する瞬間に、バブルパルスと呼ばれる急峻な圧力波が発生する。このバブルパルスが持つインパルスは爆発による衝撃波のものよりも大きな威力を持つことが報告されており、水中構造物に対する爆発威力の影響を検討する上で無視できない現象として注目されている。ここでは衝撃解析ソフトウェアAUTODYNを用いて、水深8mの水中爆発試験水槽におけるこれら一連の現象を数値模擬した。

解析条件

  • 2次元軸対称体系
  • Multi-Material Eulerソルバー
    • 水深に応じた圧力勾配を初期状態として設定
    • 試験水槽の底部は剛境界条件
  • 爆薬
    • エマルジョン爆薬:100g
    • 水深4mの位置に設置
    • 非理想爆轟による遅延反応を考慮
  • 空気
    • 標準大気(1気圧)
    • 周囲は流出境界条件
  • 計算中に重力加速度を考慮
解析モデル(水中爆発試験水槽) 解析モデル(水中爆発試験水槽)
水深に応じた圧力勾配 水深に応じた圧力勾配

解析結果

水深に応じた圧力勾配 爆薬より水平方向1mの位置のゲージにおける圧力時刻歴
先行衝撃波及びバブルパルスの発生を模擬。バブルパルス発生時刻は実験結果とほぼ一致。

主な参考文献

  • 村田健司他3名、「フッ素系高分子を利用した水中衝撃波用圧力センサーによるバブルパルスの測定」、火薬学会誌、第62巻、6号、2001
  • K. Murata, et. al., 'MEASUREMENTS OF UNDERWATER EXPLOSION PERFORMANCES
    BY PRESSUER GAUGE USING FLUOROPOLYMER', Proc. 12th Int. Detonation Symposium, San Diego, Aug., 2002
  • 阿部淳他4名、「水中爆発およびバブルパルスの数値シミュレーション」、平成18年度衝撃波シンポジウム講演論文集(2007)pp.319-322


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