材料強度のひずみ速度依存性を考慮した
谷村-三村の動的構成モデル(T-M2009)のご紹介
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 津田 徹
衝突や落下シミュレーションでは、静的な強度シミュレーションの場合と異なり、材料強度におけるひずみ速度の影響を無視することができない。そのため、材料強度のひずみ速度依存性を考慮した数値モデルが必要となる。それらの代表的なモデルにCowper-SymondsモデルやJohnson-Cookモデル、Zerilli-Armstrongモデルなどがあるが、破壊を伴うような高ひずみ域での近似精度が低いなどの問題が指摘されている。一方、谷村らによって導出された谷村・三村構成モデル(T-M2009モデル)は、均質変形域から破壊を伴う大ひずみ域に渡り、幅広いひずみ速度域の材用強度の挙動を高精度に表すことができるモデルとして注目されている。CTCでは、この構成モデルをABAQUSのユーザ定義の構成モデルとして組込み、ABAQUSユーザへの提供を開始した。当日は、このモデルの概要説明と検証解析の結果等について説明する。
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