
カミンズ社のエンジン組み立てラインの生産コストを削減
今回は米国のエンジン製造メーカーであるカミンズ社におけるシミュレーションの適用事例を紹介致します。
会社―●カミンズ社
産業―●エンジン製造
応用―●シックスシグマプロセスの改善
利益―●185,000ポンドの年間節約
カミンズ社はコロンバス(イリノイ州)に本社を置き、世界中で24,900人の従業員を抱え、年間40億ポンドを売り上げ、電気系統、エンジンおよび燃料系統、制御系統、空気調整、濾過および排気ソリューションを含む関連テクノロジーを製造しています。
カミンズ社は、1991年からエンジン組立て、テスティング、組立て後のプロセス、サプライチェーンおよび在庫を含む広範なプロセスの検討にWITNESSを利用しています。同社はWITNESSの「柔軟性」「互換性」および「安定性」の3つの主な理由からシミュレーションシステムとして採用されました。
大型トラックの排気ガス規制が改正されて、カミンズ社は旧タイプのN14エンジンの生産を50%削減する事にしました。ただこの場合、課題として組立て後のプロセスを如何にこの変動に対応させるか検討する必要が有りました。
工場のシックスシグマ専門家は当初シミュレーションを行わずに実験計画の幾つかの実施を試みましたが、これは生産の中断や、キャリアの取り外し、取り付けを伴う、現場に負荷をかける困難な作業でした。
結果として生産を混乱させることになりました。
そこでプロジェクトへのWITNESSシミュレーションチームの参加が求められました。
Goal − プロジェクトの目標
- N14エンジンの50%減産に伴うエンジンの組立て後の作業プロセスの見直し
Benefit − 利益、成果
- エンジンの組立て後の作業から年間185,000ポンドのコストを削減
WITNESS Model
生産数量の減少によりN14の組立て後のプロセス ― エンジンが洗浄、下塗り、塗装および仕上げが実施される作業の段階 ― に問題が生じることを提起しました。既存のプロセスは「プッシュ」フロー方式を用いていたため、数量が減少するとスループットが大きく低下して、WIP(仕掛品)が増加しました。また、オーバーヘッドキャリアの設備も過剰であると判明しました。
WITNESSは、これらのプロセスをモデル化しシミュレーションを行ないました。その結果スループットを最適化し変動を低減するための最良のオプションは、制御ロジックを修正して、42台のキャリアを「プル」フロー方式に変更することであることが分かりました。
WITNESSの分析結果に基づいて、カミンズ社は4カ月間にわたって幾つかの修正を実施、乾燥室における在庫を減らし、2つのワークステーションをなくし、システムから27台のキャリアを撤去しました。
結果、スループットタイムは14%短縮され、WIPは29%減少し、生産性は11%改善しました。最も重要なことは、プロジェクトが年間約185,000ポンドの生産コスト削減を達成したことでした。
また、シックスシグマの実験計画段階でWITNESSを利用した実験計画を行うことが有効であることを証明しました。