
英国最大の空港オペレータによる空港業務改善
BAA(British Airports Authorities)は英国最大の空港オペレータであり、同社は世界でも最も忙しい空港の1つであるヒースロー空港を所有している。ヒースロー空港の繁忙期には1日10万人の乗客がある他、30秒毎に旅客機の離着陸が行われている。全ての乗客達は出来るだけ早くチェックインする事、入国検査を済まし荷物を受取る事を希望している。しかし、実際には長い行列がそれを許さない。
そこで、BAAのオペレーショナルリサーチグループ(ORグループ)は、数年前からWITNESSを使い、空港全体の様々な問題=ボトルネック(例えば、入国管理のセキュリティ検査エリアなど)の解決にあたっている。
例: ヒースロー空港におけるセキュリティ検査
Outline − 概要
- セキュリティ検査では、全ての乗客は自動的に手荷物検査を受 け、全ての手荷物がセキュリティ検査でX線検査されるが、一部は手作業で検査しなければならない。これが、セキュリティ検査での長い待ち行列と質の悪いサービスを招いている。
Goal − プロジェクトの目標
- セキュリティ検査において、BAAが独自に定めた乗客サービスの基準を満たすための適正スタッフ補充数を算出すること。
- エリアのレイアウトを変更することによって、コストの節約が可能か否かの検証をすること。
Benefit − 利益、成果
- 数カ月にわたって、ORグループは、セキュリティ検査エリアのモデルを作成し、より精巧なものにして、様々な代替案の評価を実施した。作成されたモデルは、航空スケジュールを採り入れ、様々なスタッフ配置レベルとレイアウトの待ち時間と待ち行列の長さへの影響をシミュレートするものであった。
結果、シミュレーションプロジェクトの終了時に、既存のレイアウトは既に最適なものであったが、効率性を最適化するために、それぞれのX線機器に1人のセキュリティ検査スタッフを補充する必要があることが判明。また、ターミナルマネージャがセキュリティエリアを通過する乗客の流れが、どのようにレイアウトとスタッフ配置とに関係するかについて検証することも出来た。その後、これらの検証結果は人員計画資料として利用されている。
この例以外にも、ヒースロー空港ではWITNESSを利用してシミュレーション検討を実施している。また、シミュレーションモデルは極めて一般的なものであるため、ヒースロー空港と(ヒースロー空港と同じく同社が所有している)ガトウィック空港のターミナルにおける最適なレイアウトとスタッフ配置を調査するために相互利用されている。
ORグループのマネージャであるパット・オグラディ氏曰く、
「私たちは現在、セキュリティ、入国管理、手荷物受取、チェックイン、駐機場など、主な施設に関しては汎用的なWITNESSモデルの作成を行っており、ターミナルマネージャが特定のエリアのボトルネックを調査するように依頼してきた場合でも、私たちは単にモデルを選択して、パラメータを変更するだけで、瞬時に回答を提供することができます。」
BAAではWITNESSを主要な戦略的ツールとして位置づけており、ターミナルマネージャが施設をより効率的に管理するのにシミュレーシ ョンは必須であると認識している。ORグループは、WITNESSが業務の計画および運営における、戦術的&戦略的な意思決定ツールとして、さらに適用範囲を拡げられるものと確信している。