HOMEテクニカルレポート土木/建築技術者のための基礎から学ぶ振動学

土木/建築技術者のための基礎から学ぶ振動学竹名 興英 / 温 留漢 / 伊藤忠テクノソリューションズ(株) 亀岡 裕行 共著

講座概要

耐震設計において、3次元非線形動的解析プログラムを用いることは一般的になっています。しかしながら、実務にたずさわる多くの人が悩んでいることも事実です。
本講座の目的は、振動学について勉強したにもかかわらず振動について具体的な概念を把握できないでいる人達および実務で動的解析を行っていますが、解析結果を十分に評価できない人達のために振動学、特にその概念とそれに必要な数学をやさしくそして深く理解させることです。特に、モード解析と数学については、わかりやすくかつ具体的にそれを理解させるかに工夫をこらしています。
実務のための振動学は、大きく基礎理論と耐震設計に応用するためのテクニカルな部分に分けることができます。この講座では、テクニカルな部分は紹介するにとどめ、主に基礎理論について説明します。なぜならば、基礎理論をしっかりと理解できれば、テクニカルな部分を理解することは容易であるからです。

本講座の記述はなるべく、下記のように努めています。

  • 簡潔でやさしく、物理的あるいは幾何学的に具体的である。
  • 用語の定義があいまいであると理解の妨げとなるので、その定義を明確にし、1つの事柄に対して、 最も適当な用語を1つだけ用 いる。
  • 数学上で厳密性を維持するとともに、数式の誘導はできるだけていねいに示す。
  • 理解しやすいように実務的な例題を示す。

しかしながら、読者にとって判りにくい点があるかもしれませんので、忌憚無いご意見を頂ければ幸いです。

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配布条件
 
  はじめに PDF
第1章 振動の基礎知識
第2章 非減衰および減衰自由振動
第3章 調和外力による非減衰および減衰強制振動
第4章 不規則な外力による非減衰および減衰強制振動
第5章 地震応答スペクトル
第6章 モード解析の概念
第7章 モード解析の用語
第8章 行列
第9章 剛性,減衰および質量マトリックスの概念と運動方程式の構築
第10章 非減衰振動のモード解析
第11章 多自由度系における減衰力の取り扱い方
第12章 要素の剛性および質量マトリックス
第13章 座標変換
第14章 モード解析例
第15章 振動学と“数値計算”
第16章 非線形解析
第17章 複素数
第18章 フーリエ解析
第19章 標準形固有値問題
あとがき
 


目次

 
  第1部 振動の基礎知識 [公開中]
 
第1章 振動の基礎知識
1.1 動的解析モデル
1.2 運動方程式
1.3 要約
 
  第2部 1自由度系の線形振動 [公開中]
 
第2章 非減衰および減衰自由振
2.1 非減衰自由振動
2.2 減衰自由振動
2.3 要約
第3章 調和外力による非減衰および減衰強制振動
3.1 非減衰強制振動
3.2 減衰強制振動
3.3 調和地盤振動に対する減衰応答
3.4 要約
第4章 不規則な外力による非減衰および減衰強制振動
4.1 非減衰強制振動に対するデュアメル積分
4.2 減衰強制振動に対するデュアメル積分
4.3 地盤振動に対する減衰応答のデュアメル積分
4.4 要約
第5章 地震応答スペクトル
5.1 応答スペクトル
5.2 設計応答スペクトル
5.3 要約
 
  第3-1部 行列を用いないモード解析とその用語の説明 [公開中]
第6章 モード解析の概念
6.1 モード解析で連成しない方程式に変えて解く仕組み
6.2 モード解析の物理的な意味
6.3 ベクトルと基準振動の直交性
6.4 要約
第7章 モード解析の用語
7.1 多次元ベクトル・多次元空間・多次元座標系への拡張
7.2 一般化質量,一般化剛性と一般化力
7.3 モードベクトルの正規化
7.4 刺激係数,等価質量,等価質量比と等価高さ
 
  第3-2部 振動学と行列 [公開中]
第8章 行列
8.1 行列とは
8.2 行列の演算と公式
8.3 行列の種類と性質
8.4 連立1次方程式の解
8.5 1次変換と座標変換
 
  第3-3部 せん断建物モデルのモード解析 [公開中]
第9章 剛性,減衰および質量マトリックスの概念と運動方程式の構築
9.1 動的な力のつり合い
9.2 剛性マトリックス
9.3 減衰マトリックス
9.4 質量マトリックス
9.5 運動方程式の構築
9.6 要約
第10章 非減衰振動のモード解析
10.1 非減衰自由振動
10.2 調和地盤動に対する非減衰応答
10.3 要約
第11章 多自由度系における減衰力の取り扱い方
11.1 比例減衰
11.2 一般化減衰定数の定め方
11.3 減衰係数の求め方
11.4 地盤動に対する減衰応答
11.5 要約
第12章 要素の剛性および質量マトリックス
12.1 棒要素
12.2 はり要素
12.3 ビーム・カラム要素
第13章 座標変換
13.1 座標系のルール
13.2 要素座標系から全体座標系への座標変換
13.3 要約
第14章 モード解析例
14.1 下端固定の1本のビーム・カラムのモード解析
14.2 平面骨組系のモード解析
 
  第4部 数値計算と非線形解析 [公開中]
第15章 振動学と数値計算
15.1 加速度法の数値計算の手順
15.2 加速度法の数学的意味
15.3 ニューマークβ法
15.4 要約
第16章 非線形解析
16.1 非線形解析の手順
16.2 復元力の非線形履歴モデル
16.3 要約
 
  第5部 振動学と複素数 [公開中]
第17章 複素数 
17.1 複素数とは
17.2 複素数の性質と公式
17.3 複素変位と複素振幅
 
  第6部 振動学とフーリエ解析 [公開中]
第18章 フーリエ解析 
18.1 周期関数の実フーリエ係数・実フーリエ級数
18.2 周期関数の複素フーリエ係数・複素フーリエ級数
18.3 非周期関数のフーリエ変換・フーリエ積分
18.4 離散データのフーリエ係数・フーリエ級数,フーリエ変換・フーリエ積分と高速フーリエ変換
 
  第7部 振動学と標準形固有値問題 [公開中]
第19章 標準形固有値問題 
19.1 直交座標変換の座標軸
19.2 標準形固有値問題
19.3 標準形固有値問題からみたモード解析
 
  あとがき
 

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