HOMEテクニカルレポート苫前ウィンビラ発電所における複雑地形上での地形及び風車のウェイクの影響を考慮した風況シミュレーション

苫前ウィンビラ発電所における複雑地形上での地形及び風車のウェイクの影響を考慮した風況シミュレーション第8回動力・エネルギー技術シンポジウム「新世紀の動力・エネルギー技術2003」

概要

ウィンドファームのような大規模風力発電所における効率的な発電機の配列については、過去の調査・研究によって、いくつかの指標が存在する。海外での過去の研究結果から、一般に風車間の間隔は、風上側に7~12D、風向と直角に1.5~3.0Dとされている。また、風速が弱く、風況の乱れが少ないほど後列の発電ロスが大きいとされており、風向偏差からウェイク領域を算出する方法が用いられている。しかし、これらはアメリカ、ヨーロッパなど、比較的平坦で広い面積を確保できる場合に適用されるものであり、日本の風力発電所のように十分な面積を得ることが難しく、狭く起伏の大きい地形に風車を建設する場合には、その指標は必ずしも適用することができない。仮に適用できても予想通りの発電出力が得られない場合が多い。従って、より狭い面積により多くの風車を効果的に配置することで、効率的に発電出力を得る工夫が必要となる。それには今までの指標とは異なる、より実情に沿った新しい手法が必要となる。そこで複雑地形でウェイクの影響を考慮した風況計算を行えるようにk‐ε型乱流モデルを用いた風況モデルを開発した。これは風車によるウェイク生成を運動量理論によりモデル化して風速の減衰率を求め、これをk‐εモデルに組み込んだものである。このモデルを用いて山岳地形である苫前ウィンビラ発電所での実際の風車配置に対してウェイクの影響を計算したのでその結果を報告する。

When the large scale wind power site is built, it can't get the expected amount of power generation in many case with an influence of the wind turbine wake by the arrangement of the wind turbine. Then, the wind model which can calculate the wind which took the influence of wake into consideration in complex terrain was developed. Wake formation is modeled by the momentum theory, and included into the k-ε model, and the decrement of the velocity of the wind is found. As a result of calculating the influence of wake at Tomamae Winvilla Wind park by using this model, in the part of wake, About 10%-20% of the velocity of the wind decreased. Keywords: Wind turbine, Complex terrain, Wake, k-ε model, Simulation

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