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コラム:建設系

3次元モデル情報共有クラウドサービス「CIM-LINK」の紹介

社会基盤営業部 社会インフラ営業課 椎葉 航

[2016/10/14]

ここ数年、土木建設の分野では、国土交通省からの推進もあり、情報化施工やi-Construction・CIMという言葉が頻繁に飛び交っています。それらが指すものを簡潔に表すと「ICT技術を利用して、企画・施工・維持管理における情報を一元化。生産性を上げ、少子高化に伴う生産年齢人口の減少に対応を目指す」といった取り組みです。2016/9/12に安倍首相を議長として開催された「未来投資会議」の初会合にて、第一弾として2025年までに建設現場の生産性の20%向上を目指す、その具体的施策としてi-Constructionを用いると明言しており、国を挙げた取組の具体的な施策としてi-Construction・CIMは大変注目されています。

前述したように、i-Construction・CIMはICT技術を用いることが前提になっています。CTCではICT技術を利用したコミュニケーションプラットフォームであるSNSに着目し、2013年にSNS型の3次元モデル情報共有クラウドサービス「CIM-LINK」を開発しました。IM-LINKは事業に関係する人々とセキュアに様々な情報をやりとりすることができるSNS型の仕組みでクラウドサービスとして提供しています。現在、国土交通省や地方自治体、ゼネコン、学術関係者など様々な方々に利用頂いております。

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近年、SNSツールを利用した情報管理がトレンドになっています。例えば、FacebookやDropboxやEvernoteなど多くの企業で利用が進んでいます。SNSツールには「プロジェクト中、適度なライブ感を維持できること」や「質の違う情報を参照できること」など、情報共有・管理の優位点がいくつかあげられます。ものづくりのプロセスには、立場や役割が違う人々が多く関わります。全員が同じ時間に情報共有することは不可能ですが、情報を一元管理するためには、鮮度の高い情報を全体で共有することが重要です。メールでのやりとりでは、既読を確認できない、発信した情報の修正ができないなど、各々で情報管理するための問題が存在し、共通認識を遠ざけます。一方、SNSは、既読機能、情報の編集など、メールの持つ問題点を解決する機能を持っています。CTCでは、このようなSNSの優位点に着目してより使いやすく、より高度で、よりセキュアな仕組みがあれば、多くの方にご利用いただけると考えCIM-LINKを開発しました。

CIM-LINKは通常のSNSの機能に加え、地図上でファイルなどを管理することが可能な簡易GIS機能、ブラウザ上でCADファイル(2次元,3次元両方可)を閲覧することができるビュアー機能を有しており、ネットさえつながっていればいつでも・どこでも・どんなデバイスでも必要な情報にアクセスできるような仕組みになっています。

SNSは業種関係なく利用されているツールであり、CIM-LINKは土木建設分野向けのお客様向けのみに開発したツールではありません。既に製造分野でも利用が進んでおります。CTCでは業種にとらわれない汎用的な仕組みとしてご利用頂ける様、今後もCIM-LINKの改善などを積極的に取り組んで行きたいと考えております。

3次元モデル情報共有クラウドサービス「CIM-LINK」

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