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特徴FINAS/CRACK:FEMによる3次元き裂進展自動解析システム

き裂なしFEMデータから形状抽出とき裂メッシュ生成

  • き裂なしFEMデータ(ABAQUS、FINAS/STAR、MSC NASTRAN)から形状を抽出します。
  • 円形、楕円形等基本き裂形状を寸法と位置で入力できます。
  • または、任意形状き裂を多点入力により定義できます。
  • 抽出された形状にき裂を設定し、き裂入り3次元メッシュを自動的に生成します。
亀裂のないFEMデータ き裂なしFEMデータ
形状を抽出後、亀裂を挿入したデータ 形状抽出、き裂メッシュ生成

完全自動化と解析精度の両立

  • FINAS/CRACKは、仮想き裂進展法と自動メッシングの組合せにより、自動的なき裂進展解析を行います。
  • FINAS/CRACKは、き裂先端には2次の六面体メッシュを生成しながら、先端以外は2次の四面体メッシュを生成することで、自動メッシュ分割を実現しています。
  • 六面体メッシュを用いることで、仮想き裂進展法によりエネルギー解放率を計算します。仮想き裂進展法は、その解析精度がメッシュ分割に影響されにくいとされています。
  • 六面体要素と隣接する四面体要素とはアセンブリ機能により結合します。
亀裂の先端におけるメッシュ生成 メッシュの生成例

面外の3次元き裂進展解析

  • 仮想き裂進展法等を用いて、き裂前縁に対して垂直な平面上で、複数方向について、き裂を仮想進展させた時のエネルギー解放率Gを算出します。
  • 最も大きなGが得られる方向をき裂進展方向として、き裂進展則に従ってき裂の進展量を算出します。
最大エネルギー解放率による亀裂進展方向の決定 き裂進展方向の決定
最大エネルギー解放率による面外への亀裂進展 面外の3次元き裂進展の例

疲労き裂進展、時間依存き裂進展に対応

  • 疲労き裂進展または時間依存き裂進展、あるいはその両方の組合せの解析ができます。
  • 疲労き裂進展の場合、き裂進展則は、以下のパリス(Paris)則が用いられます。
    FINAS/CRACK:特徴
  • Walker則/段違い進展則の適用
  • 時間依存き裂進展の場合、き裂進展則は、以下の時間に対する進展則が用いられます。
    FINAS/CRACK:特徴
  • また、日本機械学会(JSME)の発電用原子力設備規格の維持規格(2008年版)に示されているき裂進展速度の式が内蔵されています。

き裂進展後の自動メッシュ更新

  • 初期き裂を含むパッチモデルからメッシュ生成
  • き裂進展量からき裂寸法を更新
  • き裂進展後のメッシュを自動再生成
亀裂進展に伴う自動メッシュ生成の様子 き裂進展の様子

実働荷重から荷重サイクルを設定

  • 疲労の場合、最小荷重と最大荷重による定常サイクルを簡単に定義
  • 荷重サブブロックの組み合わせにより複雑な荷重サイクルの設定も可能
  • 応力腐食割れ(SCC)の場合、同じように複雑な荷重時間履歴の設定が可能
一定振幅の荷重サイクル 定常サイクルの例
振幅が変動する荷重サイクル 複雑な荷重サイクルの例

溶接残留応力等の対応

  • 重ね合わせの原理により、溶接残留応力等を考慮できます*1)
  • コンマ付テキストファイル(*.csvファイル)によるき裂面への荷重定義が可能
  • き裂なしモデルの応力解析結果のき裂面マッピングが可能
引張から圧縮、再度引張へと変化する残留応力分布  溶接残留応力の例

*1)重ね合わせの原理により、き裂なしモデルの荷重による応力を表面力としてき裂面に負荷することで、同荷重下におけるき裂の応力拡大係数を算出しています。